結婚生活の我慢をやめた男たちの明暗。妻とその実家にキレた
「苦難の先に栄光が待つ」といった考え方が長く浸透してきた。だが実際に残業・出世争いなど労苦の果てに得るものは大したことがない。ならば、嫌なことをやめて生きたほうが楽なのでは?
そんな考えが生まれつつあるなか、「嫌なことのやめ方」を考案してみよう。
出会った当初の情熱はないにしろ、配偶者とは円満でい続けたいものだが、我慢が幸せに繋がるとも限らない。田中淳さん(仮名・44歳)は、妻とその実家からの冷遇に長年苦しまされてきた。
社労士の仕事を見下す妻の両親
「家事も子育ても率先してやったし、自分がモラ夫だとは思いません。ただ、妻の両親だけは耐えられなかった」
妻の両親は社労士である彼を「弁護士や医者よりも下」と見下し、妻もそれに同調することがあった。それでも、これを乗り越えた先に幸せな家庭が待っていると信じていた。だが、心の糸が切れたのは義父が倒れ、妻がその医療費を要求してきたときだった。
「もうこの環境、いらないや……と思ってしまったんです。子供も、普段から妻に『お父さんより偉くなりなさい』と洗脳されていて冷たかったですし」
理不尽な妻とその実家に三行半
田中さんは“モノ言わぬ夫”をやめた。離婚を切り出すと妻は反省したのか、理不尽な言動がやんだ。
「とはいえ、子供が高校を卒業したら正式に別れるつもりです」と田中さんの決意は固い。時に我慢を「はっきりやめる」と主張することで、有利に事が運ぶこともある。
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