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新規格「Wi-Fi 6」って?意外と知らない交換時期も

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家族全員が同時にWi-Fiを使っていたら…

 注目すべき点として、「Wi-Fi 6」では、パケット(データの塊のようなもの)のやり取りの仕方が格段に賢くなっている。

「直交周波数分割多元接続(OFDMA)」という通信方法を採用しており、送受信される情報を“みじん切り”にすることで、周波数帯をより有効に利用できるようになった。

 これが効果を発揮するのは、複数の機器を同一のWi-Fiネットワークに接続している場合だ。

「家族全員が同時にWi-Fiを使っているせいで、通信が遅くなる」といったような問題は、「Wi-Fi 6」対応ルータの導入によって改善を見るかもしれない(契約している回線そのものが原因の場合も多いので、一概には言えないのだが)。

「Wi-Fi 5」の弱点を克服

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 現在主流となっている「Wi-Fi 5(11ac)」規格では、電波のうち、5.0GHz帯だけを使って通信を行っている。しかし相性の問題から、居宅の環境によっては通信が安定せず、1世代前の「Wi-Fi 4(11n)」規格(2.4GHz帯と5.0GHz帯を両方利用)と使い分けなければならない場合があった。

 新しい「Wi-Fi 6」では2.4GHz帯と5.0GHz帯の両方を使うため、この問題は解決する。どちらか片方の帯域しか使えない状態では速度は遅くなるが、通信そのものが途絶することはない。

 それぞれの周波数帯をより広く使う「ワイドバンド」技術も、通信の安定と高速化に寄与している。鉄道の場合、走る線路は一緒でも、幅広の電車を走らせることでよりたくさんのお客さんを運ぶことができるが、「ワイドバンド」というのはそのような仕組みである。

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