「Slack」だけじゃない…チャットツールを徹底比較。おすすめ5種は?
メッセージ内で文字装飾を利用可能な「Slack」
ビジネス向けのチャットツールとして急速に普及したSlack(スラック)。ここまで紹介してきた他のサービスは個人でアカウントを作り、そのアカウント同士でつながることができたが、Slackはチーム単位でアカウントを作り、その中に目的別の「チャンネル」とよばれるグループチャットを作成するしくみになる。
メッセージ内のテキストには、太字や取り消し線、箇条書きなどの装飾ができるので、長文メッセージを読みやすく整えて送りたい場合に重宝する。また、メッセージでソースコードを送信できる機能が搭載されているので、エンジニアからの支持も高い。
無料版では、直近1万件のメッセージにアクセスできる。古いメッセージを見る必要がない場合は問題なく使えるだろう。ただし、無料版の音声・ビデオ通話は1対1のみとなる。有料版はグループ通話が可能になり、画面共有機能も利用できる。
<スペックまとめ>
・無料版の機能制限:アクセス可能なメッセージは直近1万件まで/音声・ビデオ通話は1対1のみ
・有料版価格:850円/月
・既読通知:なし
・ファイル送信:可
<こんな人におすすめ>
・メッセージ内で強調文字や箇条書きを使いたい
・古いメッセージを読み返すことはない
・グループ通話は使わない
連絡手段を集約したいときの選択肢「LINE」
ここまではここまではビジネスシーンでよく使われるチャットツールを比較してきたが、最後にプライベート用チャットアプリの王者、LINEとも比較してみたい。
ご存じのとおり、LINEではテキストチャット、音声・ビデオ通話ともに1対1でもグループでも利用可能。ただし、アップロードしたファイルの閲覧期限が1週間と短い点や、同時にログインできる端末が原則としてスマホ・パソコン各1台に限定される点などが、仕事で使ううえではやや不便だろう。
なお、LINEには「Keep」というストレージ機能が搭載されている。ここに保存すれば無期限で閲覧が可能になるので、ファイルを受信したらすぐにKeepに保存する習慣をつければ、「期限切れで書類が見られない!」というトラブルを防ぐことができる。
仕事の連絡であえてLINEを使うメリットは、連絡ツールを集約できる点や、新しいツールの使い方を覚える必要がない点にある。連絡手段が増えすぎると管理が面倒な人はLINEを選択するのもアリだ。
<スペックまとめ>
・無料版の機能制限:制限なし
・有料版価格:すべて無料
・既読通知:あり
・ファイル送信:可(閲覧期間は1週間)
<こんな人におすすめ>
・複数端末から利用することはない
・連絡ツールを増やしたくない
・新しいツールの使い方を覚えるのが面倒
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せっかくチャットツールを導入しても、使いづらかったり費用が高額だったりすれば、そのうち使わなくなってしまう可能性が高い。業務効率化のためにチャットツールを導入するなら、手軽に使え、無料もしくは低価格で使えるものを選ぶのが重要となる。
1日に何度も使う連絡手段を効率的なものに変えれば、仕事の効率も大きく上がるはずだ。
<TEXT/酒井麻里子>