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学生に“クビ宣告”…ほぼタダ働きもある「長期インターン」の実態

学び

3回目の呼び出しでクビを宣告

――その後、会社側に給料に関して相談しましたか?

春日:次、お会いした時に「友達のインターン先とかは時給1000円のところもある。どういう計算式なのかわからない」と話しました。すると、先ほどの社長から「うちのインターンは時給制とはちょっと違う。これは、タダで働いてもらうのは申し訳ないからという意味での心ばかりの報酬だ」と言われました。

 次に、3回目の呼び出しを受けたときは、いつもは海外にいるグループ会社の社長もいて、三者面談。

 そこで「クビ」を宣告されました。直接「クビ」と言われたわけではありませんが、別のインターン生たちを指さして「彼女は東南アジアに興味があって、あの子は英語が話せる。みんな、A社にとってメリットがあるけど、あなたは遅くまで残っているけど利益がない。教えること自体がコストだ」と言われました。

 これまでの人生でそんなこと言われた経験なかったし、クビ扱いされて、ショックでしばらく泣いてしまいました。

自分で給料をプレゼンする会社

春日

夏休みに140時間、150時間働いたときの給料(画像は一部加工)

――その後、インターンをした会社はどうでしたか?

春日:A社を辞めてすぐ2社目(以下、B社)で、今度は「ビジネスSNS」アプリを使って探しました。B社はDtoCの会社で、契約書はありましたが、時給制ではなく、成果制ということで、会社に与えた利益を考慮して、毎月「自分でもらいたい給料の金額」をプレゼンするシステムでした。

 月末のミーティングで成果を報告するのですが「私はこういうことをして、こういう成果をあげました。だから、給料はいくらでお願いします」と提示。プレゼン資料も作って、承諾が得られたら「業務委託費」の請求書が出せるんです。私は引っ込み思案なので、高い金額は請求できず「これくらいもらっていいかな?」の一歩手前くらいにしていました。

――それも、ちょっと変なやり方ですね。

春日:最初の月なんて「成果ゼロなんだから仕方なくない?」と給料をもらえませんでした。

 次の月が1万5000円で、大学2年の夏休みにも、1か月で140~150時間、働いたのに約4万2000円。いくら成果報酬型だとはいえ、やっぱりブラックだと思います。その後は徐々に昇給していって、そこそこの仕事で4万円程度はもらえるようになりました。

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