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安月給なのに羽振りの良いフリをしてしまった24歳…思わぬしわ寄せが

コラム

友達付き合いを優先しすぎたシワ寄せ

 社会人になって半年程で50万円近い借金を背負ってしまった亮介さん。とはいえ憧れの一人暮らしをやめて実家に帰ることもできず、とにかく交際費以外の部分で節約を続けたそうです。

「友人たちと会った時のお金の使い道は毎回飲みやらカラオケやら……身にならないお金の使い方であることはよく分かっていました。しかし友人と疎遠になるのが嫌で無理を続けてしまいました」

 友人との交際を優先し、会社の同僚からの食事や飲み会も断り続けた亮介さん。新卒で入った同期が先輩社員と仲良くなっていく中、「付き合いの悪い奴」というレッテルを貼られてしまいました。必要以上の会話をすることも減っていき、気がつけば社内では大学時代からは想像できないような無口な人間になってしまっていた……。

「正直仕事はとてもしにくくなりましたね。小さい会社なので、僕が付き合いの悪い奴だってことはすぐに広まってしまった。とにかく仕事の時間が苦痛で仕方ありませんでした」

あれだけ優先した友人たちが…

孤独 若者

「就職して1年が過ぎようとしていた頃、だんだんと友人からの誘いが減っていることに気づいたんです。支出が減るので正直助かりはしたのですが、すごく不安になりました」

 数人の友人に連絡し、亮介さんにとってはショッキングな事実がわかりました。それぞれが社会に出てから知り合った仲間との付き合いを優先し、大学時代の友人で集まる機会が減っていたのです。

「なんだか悲しくなりましたね。自分としてはこれだけ力を注いだのに、あっけなく友人たちは離れていってしまった。何より悲しいのは、彼らは何も悪いことをした訳じゃないんですよね……」

 ふと我に返り、見栄を張ってお金を使い続けた自分が情けなくなったといいます。今はコツコツ借金を返済しながら、職場の集まりにも参加をするようになった亮介さん。友人も大切ですが、身の丈にあったお金の使い方をしたいですね。

特集・借金苦に陥る若者たち

<TEXT/ホンマカズヤ イラスト/パウロタスク(@paultaskart)>

フリーライター/心理カウンセラー。男女関係、失敗談、心理学などアタマとココロに関する記事を主に執筆。朝と雨とウイスキーが好き
Twitter:@kazuya_mental

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