気づけばお金持ち!「10倍に上がる株」がひそむ業界と有望銘柄
バイオ、ソシャゲ…旬な業界を把握する
株の世界には、時代によって「旬」な業界があります。どの業界がいま旬であるかを知ることもテンバガー銘柄を見つける方法のひとつです。旬な業界とは、バブル期以前は不動産・金融、2000年以降はIT関連銘柄、2010年以降はスマホゲーム、バイオです。
スマホゲームが旬な頃、先に述べたガンホーの株価は100倍(2012年6月から2013年5月に16円から1633円へ)、株式会社コロプラは50倍以上(2012年12月から2013年5月に、1000円から5900円)、株式会社mixiは30倍(2013年9月から2014年11月で、235円から6110円)となりました。
バイオ業界が流行した昨年は、再生医療企業のサンバイオ株式会社の株価は10倍以上(2018年10月~2019年1月で、1000円から1万1450円)となりました。
個別企業の業績やニュースを追いかけることは初心者にはなかなか大変ですが、旬な業界を把握することは比較的容易です。新聞の見出しやニュースでたびたび目にする単語があれば、関連する銘柄をチェックしておくことでテンバガー銘柄に近づけます。
また、旬な業界は業界全体の株価が上昇する傾向にあるため、テンバガー銘柄を選定できなかったとしても、結果的にリターンを得やすいと言われています。この点も、旬な業界を把握する大きなメリットです。
国策に順ずる銘柄を買う
相場の格言として「国策には逆らうな」という言葉があります。経済や企業の業績は、国家としての方針、政策によって大きな影響を受けます。逆に、国策の追い風を受けると考えられる銘柄は、株価が大きく上昇する可能性があります。
2013年は有期契約社員の保護を主目的とする労働者契約法の改正、2015年9月の派遣法改正は人材業界には追い風となりました。求人サイト大手のディップ株式会社の2013年年初の株価は50円でしたが、2015年7月には3034円を記録し、60倍以上になりました。
初の10連休となった2019年のゴールデンウィークが公表された際は、旅行者の大幅な増加が予想されたため、旅行代理店であるH.I.S.の株価は、2018年11月から2019年3月の間で、3700円台から4500円台へ上昇しました。
2013年10月に、当時の現行の消費税である5%から10%まで改定していくことが公表されました。税率の変更は、会計システムや販売システムの改修を意味するため、富士ソフトの株価は2013年から2019年まで1700円台から5900円台と3倍以上となりました。
国の政策別の参考銘柄6つ
このように、国の方針、政策により株価は大きく影響受けます。今後の、重要なキーワードとしてはキャッシュレス化、働き方改革、IR(カジノを含む統合型リゾート)などがあります。
関連政策と銘柄を整理し、政策が決定した際に購入できるようにしておきましょう。参考として政策別関連銘柄を併記しておきます。
<キャッシュレス化>
・GMO-PG(3769)…消費者向けEC(電子商取引)業者に決済処理サービスを提供
・TIS(3626)…クレジットカード向け関連システム開発に強みを持つ独立系SIer大手
<働き方改革>
・UTグループ(2146)…製造業向けの技術者派遣事業が主力
・メンバーズ(2130)…デジタル、クリエーター人材派遣事業が主力
<IR(統合型リゾート)>
・テックファームHD(3625)…カジノ施設で利用される電子マネーシステムの開発サービスを提供
・ピクセルカンパニーズ(2743)…カジノ向けゲーム機開発が主力事業
<TEXT/飯田隆太>