LINEオープンチャット、ずさんな管理体制。出会い系、アダルト画像が氾濫…
LINEが2019年8月19日から始めた新サービス「OpenChat(オープンチャット)」が迷走している。
オープンチャットでは8日に一部の機能限定で先行利用がスタートして以来、トークルーム検索、ピックアップによるトークルーム紹介などを順次追加。今回の一般公開は、テスト期間を経て、満を持して行われたものだった。
しかし、20日にはメイン画面が表示されなくなり、21日にはトークルーム検索が行えなくなるなど制御不能の状況に陥っている。一体何が起こっているのか?
オープンチャットで知っておくべき2つの特徴
オープンチャットの始め方はとても簡単。LINEのトーク画面の右上にある吹き出しのアイコンをタップすると、右端にオープンチャットのマークが表示され、そこをクリックするだけだ。
ただし、年齢認証済みで18歳以上のアカウントでないと「一部機能」に制限がかかってしまい、トークルーム検索と、参加に承認が必要なグループへの参加などができない。一方、年齢未認証でもトーク、新規のトークルーム作成などの基本的な機能は問題なく利用することができる。
そもそもLINEでは、これまでも「グループ」機能を使って、最大500人とのチャットを楽しむことができた。このオープンチャットとの違いは、主に2点ある。
まずは、トークルームを作成することで、最大5000人という大量のLINEユーザーとのやり取りができることだ。さらに友達登録されていない人をグループに招待することも可能となっている。
そして、もうひとつは、ユーザーが「名前」と「アイコン画像」を変えて登録できる点だ。これはいわゆる「匿名掲示板」と変わらず、自分のLINE IDや個人情報を書き込まなければ、アカウントを特定されたり、友達登録されることはない。そのため、サービス開始直後からわいせつな表現や画像・動画の投稿、交際相手を募集する投稿などの“荒らし”行為の温床となっている。
出会い系、わいせつ画像投稿「違反行為」連発
こうした荒らし行為や、トークルームの急激なメンバー増加で、LINEは対応に追われている。本記事執筆の23日時点では、オープンチャットを起動しても、アイコンが画面の右下に表示され、トークルームの作成ができるだけだ。検索機能も使えなくなっている。
具体的にどういった機能が「違反行為」とみなされるのか。掲載されているオープンチャットガイドラインより以下に引用する。
・LINE ID(QRコード含む)、電話番号、住所などの個人情報の掲載
・1:1の出会いを継続的に勧誘・要求する行為
・交際相手や出会いを求める行為
・宿泊や居住する相手を探す行為
・未成年を酒席に勧誘する行為、不法な出会いを求める行為
・社会的に容認されないと判断される出会い行為
・特定個人に対する誹謗中傷
・ヘイトスピーチ、いじめ
・ネットワークビジネスの勧誘
・アフィリエイトや商業サイトへの誘導
・わいせつな内容、暴力的な内容を含む投稿や表現
・著作権、肖像権を侵害する行為
・宗教やその他団体の宣伝や勧誘
・トークルームのテーマと無関係な雑談
・むやみなスタンプの連続投稿
・無関係なその他ルームの招待URL投稿などの勧誘行為
・その他スパムとみなされる行為
・管理人が定める方針・ルールに反する行為
利用規約やガイドラインに違反した場合は投稿の削除、強制退会、さらにはLINEアプリ本体の利用停止などの措置が採られるので、注意したい。