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初代レッドアロー号は今どこを走っている?懐かしき特急形車両10選<私鉄編>

コラム

10)南海電気鉄道「10000系」

私鉄

フレキシブルな運用に優れた異色の特急形電車、10000系

 南海本線の特急〈四国号〉に代わる特急形電車として、1985年に登場。特急〈サザン〉としてデビューした。2両1編成で、有料の特急形電車では珍しく、トイレが設置されていなかった。

 全車指定席列車は2編成つなぎ、一部指定席列車は、1編成プラス通勤形電車の7000系や7100系4両が自由席車両として併結。短距離は通勤形電車の自由席、長距離(おもに、なんば―和歌山市間)は特急形電車の指定席を選択する乗客が多く、成功をおさめた。

 その後、10000系は新製中間車及び、先頭車の中間車化改造により、4両に増結。トイレ設置のほか、カラーリングも一新された。

【協力:大井川鐡道、西武鉄道、富山地方鉄道】

<取材・文/岸田法眼>

レイルウェイ・ライター。「Yahoo! セカンドライフ」の選抜サポーターに抜擢され、2007年にライターデビュー。以降、ムック『鉄道のテクノロジー』(三栄書房)『鉄道ファン』(交友社)や、ウェブサイト「WEBRONZA」(朝日新聞社)などに執筆。また、好角家の側面を持つ。著書に『波瀾万丈の車両』『東武鉄道大追跡』(アルファベータブックス刊)がある

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