人事部も恐怖!今どきの就活生「メールに絵文字」「研修4日目で退職」
売り手市場で「就活生有利」と騒がれている新卒採用。学生にとっては企業の採用枠が増えるのは有り難い限りだが、採用する側は人材が集まらないと悩んでいる。
マイナビが昨年10月に発表した調査「2018年度マイナビ既卒者の就職活動に関する調査」では「既卒・第二新卒」は前年比21.2ポイントも増加、54.1%と半数を超えている。
第二新卒というのは、明確な定義があるわけではないが、おおむね「新卒で入社して3年未満で離職・転職を行う」人材を指すことが多い。
今の人事は学生を恐れている
HRテックを駆使してこれまで1000社以上の人事課題の解決を行ってきた、EDGE株式会社代表取締役の佐原資寛さんは「今の人事は学生を恐れている」と語る。
「この厳しい売り手市場で、採用担当者は、経営が決めた採用計画に則って学生を確保しなくてはならない。
優秀な学生を確保しようとも、大手・人気企業に取られれしまうし、何か不手際があればSNSで悪い評判がすぐ広がってしまう。学生の気持ちが離れないよう、企業はかなり気を遣っています」
実際、上場企業では内定辞退率3割以上が昨年に比べて10ポイント近く増加している(2019年卒マイナビ企業新卒内定状況調査、2018年9月)。採用数にもよるが、従業員規模では従業員数の少ない企業、業界別では小売業界や建設業界の辞退率がやや高くなる傾向にある。
就職活動でリクルーターが重宝される理由
そんな状況下、現場の社員がリクルーターとして就活生や内定者との窓口になる企業も増えた。
「結局、就活生も疑心暗鬼になっていて、人事担当者が言っていることをなかなか素直に信じてくれない。現場を知っていて、年齢ギャップの少ない若手社員が、リクルーターとして重宝されるのはそのためです。
ともすれば自分の会社を志望していなくても、あえて就活相談に乗るリクルーターもいます。親身に学生の相談に乗ることで『就活で困ったことがあったら、この人に教えてもらえるよ!』と、良い評判が後輩に広まって来年以降の採用につながることを期待しています」
そうまでして企業は人材確保に躍起になっているのだ。しかし苦労の末、学生を確保しても、採用担当者の悩みは続く。内定後に豹変する学生の存在だ。