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嵐の大野智が、新しいリーダー像のお手本である4つのポイント

コラム

「空気と役割を読む力」「穏やかな風になる」

3:空気と役割を読む力

 大野さんはバラエティなどであまりガンガン前に行きませんが、口を開けばウケるコメントを一言。難しいオチなどもさらっとこなします。

 爪痕を残すことを意識するとどうしても自分のことばかりに意識がいくため、近視眼的になります。常に力一杯なので余計なエネルギーも使います。他のメンバーと話す内容やタイミングが被れば余計な軋轢が生じるでしょう。

 まずはメンバー1人ひとりのキャラを熟知し、流れをみることに集中します。するとメンバーの良さを引き出すタイミングがわかってきます。

 こうすることで自分に振られるタイミングも読めるので、コメントを準備することができ、心と時間の余裕が生まれます。コツは意識を自分本体と離し、全体を俯瞰することです。自分本体も冷静にひとつのキャラとしてみることで、的確に空気とその場の役割が見えるようになります。

アイドル

4:ムードメーカーでなく穏やかな風になる

 無理にムードメーカーとして盛り上げる必要はありません。疲れます。静かに穏やかな空気が流れるくらいのスタンスでちょうどいいのです。

 重要なのは相手のことを何でも受け入れようとすることです。人は命令する人には歯向かいますが、受け入れてくれる人だと逆にこちらが動こうというスタンスに変わるのです。

 リーダーとして「何かいいこと言おう」「何かやろう」と肩に力を入れるのではなく、逆に力を抜いて、全てを受け止め、受け入れる方向で接しましょう。意識すれば、簡単にできるようになるので、ぜひ、一度やってみてください。

 静かで応援されるリーダーシップは、結果的にあなたとチームの生産性をあげることにもつながります。責任ある立場を任せれ、悩んだときは大野君のリーダースタイルを真似してみることをおすすめします。

<TEXT/人事・戦略コンサルタント 松本利明>

人事・戦略コンサルタント。外資系や日系の大手企業から中堅企業まで24年間、600社以上の人事や働き方改革に従事。『「稼げる男」と「稼げない男」の習慣』(明日香出版社)、『「ラクして速い」が一番すごい』(ダイヤモンド社)はベストセラー

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