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22歳学生が見たオンラインサロンの裏。経歴詐称疑惑、30万円合宿…

コラム

知性、教養が提供される場ではない

 いしかわさん自身もオンラインサロンに対し、「もしかして意味ないかな」と、薄々と思っていたという。なのに、スパッとやめられなかったのはなぜか。

「やっぱり一度でも会費を払っていると、後に引けなくなってしまいます。大学生にとって月々3000円は決して安い額ではないですよね。イケハヤさんは、サロン内でサロン生に向かって『安いサロン』と言っていましたが(笑)。まぁ、今回の騒動でやめられたのは、かえって区切りになってよかったですね」

 最後に、オンラインサロンについて今、思うことを聞いてみた。

「大学に行くなら、代わりにオンラインサロンに参加したほうがいいみたいな意見がありますよね。でも、オンラインサロンはある意味、ファンクラブ的で、活動もオーナー個人の意図に左右されやすい。決して大学で学ぶような知性、教養が提供される場ではない。だから、僕個人としては、素直に大学に行くべきだと思っていますね」

 今回のいしかわさんの疑義に対し、脱社畜サロン側からのはっきりした回答は、正田さんのコメントにとどまっている。イケダハヤトさんは「相手にするのは時間の無駄です」「そもそもね、正田さんが詐欺師だったらヤバいですよ」などとだけ自身のブログで言及している。

オンラインサロンのデメリットに光を当てたい

いしかわさん

「オンラインサロンに外部からの光を与えられれば、僕みたいな思いをする人が減る」と、いしかわさん

 脱社畜サロンの会員でなくなったことをきっかけに、いしかわさんは他のサロンの中身が健全かどうかに関心を持ったという。現在は「オンラインサロンに関するアンケート」を行っている。

「まだまだこれからですが、徐々にみなさんの評価が集まってきました。オンラインサロンはクローズドである良さもありますが、一方でデメリットもある。そこに外部からの光を与えられれば、僕みたいな思いをする人が減るかと。みなさんのサロン選びの参考になれば幸いです」

 オンラインサロンは決して入っただけで、生まれ変われるものではない。いしかわさんも「3か月で勝手に変われるわけない。結局、行動するのはあなた次第」という。彼がこの失敗を現在の活動に活かせることを祈りたい。

<取材・文・撮影/シルバー井荻>

平成生まれの編集者・ライターです。赤羽と阿佐ヶ谷に出没します。ビジネスサイトの編集長もやってました。

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