転職がうまくいかない人は「芸能人と付き合いたい」と言っているのと同じ
新入社員が「石の上にも三年」と言われた時代も今や過去の話。今や若いビジネスマンは自分に合わないと思ったらすぐ会社を変えているという。
第二新卒や既卒といった若手に特化した人材紹介業を展開する株式会社UZUZ。ベンチャー企業ながら、多くの第二新卒、フリーターなどの転職をサポートし、業界内外での注目度は高い。
また、ニートやフリーターといった決して就職には強いといえない人材を扱いながら、転職後の定着率も高い水準をキープしています。その理由について今回は創業メンバーの一人でもある専務取締役の川畑翔太郎さんにお話を聞きました。
カウンセラーも転職につまづいた経験者
――まずは事業の紹介をお願いします。
川畑翔太郎(以下、川畑):企業側からすると人材紹介サービス、求職者側からすると転職のサポートです。第二新卒、既卒、ニート、フリーターがメインで、新卒は対応していません。
「内定が出ない」「どんな仕事が向いているか分からない」「前職がなぜ上手くいかなかった」など、各々の課題を解消していきます。
転職の決定率はもちろん大事なんですけど、それ以上に大事にしているのが定着率です。短期間で辞めた人を再就職させて、またすぐに辞められてしまったら、自分たちが何をやっているのか分からなくなってしまいます。
しっかり定着させるために企業側にもアドバイスしますし、何より求職者から面倒くさいと思われてしまうぐらいサポートします。
――キャリアカウンセラーの方も第二新卒や既卒なんですよね?
川畑:キャリアカウンセラーに限らず全社員が新卒や転職での就活がスムーズにいかなかった経験が必ずあります。
――あえてそういった人材を集めたんですか?
川畑:ユーザーが第二新卒や既卒なのに新卒のキャリアカウンセラーしかいなかったら、「お前に言われたくない」って思いますよね。なので、似た境遇を経験したメンバーを揃えました。中には引きこもっていたニートもいますよ。
利用ユーザーの定着率が高い理由
――UZUZを利用したユーザーの定着率はどのくらいなんでしょう?
川畑:2017年度は1年後で94.7%ですね。今はさらに良くなっていますよ。
――その数字は他社と比べて高いんですか?
川畑:他社は数字を出さないので何とも言えませんが、厚労省が出しているデータでは、職種や業種によって変わりますが、一般的には1年以内離職率は12~13%。10%切ると良いと言われています。
――この水準を維持できているのは応募者や企業を選別しているからですか?
川畑:企業側は選別しています。離職率が高い業種、職種、評判の悪い企業はできるだけ除いています。求職者がなぜ定着するかというと、「やりたいことがないなら、まずは必要なことだけやりましょう」って話すんです。「手に職つけましょう」とか「苦手なことは避けましょう」とかなるべく現実的なアドバイスを心がけています。