上司に「こいつ……できるな!」と思わせる「4つの力」
新入社員が入社して部下ができた、部署が異動になり上司が変わったなど、これまでとは違う新しい環境に不安を抱いている人も多いのではないでしょうか? しかし、環境の変化は、自分をアピールする絶好のチャンスでもあります。
今回、これまでに500人以上の部下を見てきて、現在は企業代表として400人のアシスタントのマネジメントを行う私、秋沢崇夫が、20代の若手社員が上司に「こいつ……できる奴だな!」と一目置かれる“4つの力”について書きます。
上司からの仕事依頼は「5W1H」を確認しよう
1つ目の“○○力”=確認力
仕事を上司から依頼されたとき、そのまま「はい、わかりました!」と受けていませんか?
あなたがまだ入社間もない若手社員の場合、任せられる仕事は大きなプロジェクトの一部を切り出してお願いしているケースが多いはずです。となると、その仕事の背景や目的、いつまでにどのレベルまで持っていかないといけないのかを確認することを意識しないといけません。
例えば、プレゼン資料作成を依頼された場合、その資料用途やプロジェクト背景、いつまでにどのレベルの資料に仕上げておく必要があるのか、などを確認するのです。
・お客さま向けか、社内向けか
・プロジェクターに投影するのか、配布資料として利用するのか
・プロジェクトの背景を理解した上でどういった情報を盛り込み、排除すればいいのか
・上司が最終的に持っていきたいクオリティまでどんなステップでもっていくか
など確認事項を事前に自分なりにまとめておくとよいと思います。
ラフ案で上げてほしい意図でお願いしたのに資料を完成形に近い所まで持っていき、最終的に全然違う方向性だった、というのはお互いにとって不幸そのものです。
私が部下だったとき、上司から新卒採用に使う資料作成を頼まれました。私はこのとき、確認をまったくせず「了解です。頑張ります!」とだけ言い、その仕事に取り掛かりました。
実際に取り掛かってみると「いつまでに? どのレベルで? どんなコンテンツを作ればいいのか?」など多くの疑問点が出てきて、まったく仕事が進みませんでした。結局、上司にまた時間をもらい、その点を確認しながら作成したことを覚えています。
そうならないために「5W1H」に当てはめると覚えやすいです。
このタスクが必要な背景はなにか(Why)、何を(What)、いつまでに(When)、誰に(Who)、どのレベルまで(How)です。
上司からするとしっかりと確認してくる部下は責任をもって取り組む姿勢として映りますし、何より自分が仕事をする上で迷わなくなります。
私の経験でもできる部下はこのあたりをしっかり確認してきますし、上司はそういう部分で「しっかり仕事を遂行させようとしているな」と評価するものです。
進捗は「3日単位」で簡単に報告しよう
2つ目の“○○力”=報告力
依頼された仕事は完成させるまで報告しなかった経験はありませんか? 上司は自分が依頼したタスク進捗は気にしているものなので、「3日単位」で簡単に報告するのが鉄則です。
「あいつ、依頼した仕事をしっかり進めてるかな?」と思われる前に自ら報告しましょう。
「この前に依頼いただいた仕事ですが、現状は○○な状況です。少し進みが悪かったら、相談させてください」
というようなコミュニケーションを上司としておくことで、上司も安心して仕事を任せたいと思うでしょう。
私も立場上、部下に仕事を依頼することが多いですが、できる部下は率先して進捗や懸念事項、アイディアを共有してきます。依頼した仕事を定例会議などで報告する前に自分から相談として話をすることで、私も一緒に巻き込んでいるのですよね。
そうすると、私も一緒になってそのタスクを確認しながら進められるので、本人にとっても一石二鳥です。また、報告するタイミングは午後か夕方など少し時間に余裕ができる時間帯がベストです。
週初めの月曜や午前中はメールチェックや会議など忙しい事が多いからです。そこを避けることで、「こいつ……こっちのスケジュールも考えた上で行動できるな」と思わせることもできます。