【健康的なダイエットレシピ】パーソナルジム直伝「鮭とブロッコリーの豆乳煮」
材料や調理方法を選ぶことのできる自炊は、外食よりもバランスのいい食事を摂ることができる。特にダイエット中は自宅での食事でPFCバランス(※)を調節したいものだ。パーソナルジム「Apple GYM(アップルジム)」のトレーナー・関口 大輝さんにおすすめのダイエット飯を教えてもらうこの連載。今回は家で作るダイエット飯の第3弾として、減量だけではなく健康にもいい鮭を使ったメニューにチャレンジしてみた。
※P(たんぱく質)F(脂質)C(炭水化物)のバランス
健康を守ってくれる減量中にもうれしい2つの食材
今回使う主な食材は鮭とブロッコリー。この食材を選んだ理由を関口さんに聞いてみた。
関口さん「鮭にはビタミン類やアスタキサンチン、DHAやEPAなどの栄養素が豊富に含まれているためおすすめです。
DHAには体内の免疫反応の調整、脂肪燃焼の促進、血管壁の収縮、血小板の凝集に関わる等のさまざまな働きがあり、アレルギー疾患・高血圧・動脈硬化・脂質異常症・脳卒中・皮膚炎の予防と改善にも効果が期待できます。
加えてEPAは血液の凝固を抑える働きがあるため血栓症の予防が期待できます。」
脂肪燃焼の促進だけではなく、さまざまな病気の予防や改善にも効果が期待できるのは、痩せることだけに気を取られてしまうダイエット中にもありがたい。
関口さん「さらにブロッコリーには100g当たり900μgのβ-カロテンが含まれます。β-カロテンはビタミンCやビタミンEなどと同様に高い抗酸化作用をもつ成分です。
血液中の脂質を酸化から防ぎ、血管の健康を維持するはたらきがあるのでとてもおすすめです。」
ブロッコリーもダイエットだけに限らず、健康に一役買ってくれそうである。
彩り鮮やかな「鮭とブロッコリーの豆乳煮」
<材料/調味料 2人分>
・生鮭:2切れ(150g)
・ブロッコリー:150g
・酒 大さじ2
・無調整豆乳 50ml
・スプラウト お好みで
<A>
醤油 小さじ¼
こしょう 適量
まずは材料のカットから。鮭は3〜4つにそぎ切りに、ブロッコリーは一口大に切る。
ブロッコリーを熱湯でサッとと茹で、湯を切る。ブロッコリーの緑が鮮やかになると途端においしそうに見えてくる。
鍋に鮭とブロッコリーを入れて、酒を振り、蓋をして7〜8分蒸し煮にする。彩り豊かな食材に食欲が刺激される。
鮭に火が通ったら豆乳を加えて弱火にする。思ったより豆乳と醤油は少なめだ。これなら塩分も心配なさそう。
再び煮立ち始めたら<A>を加えて火を止める。お好みでスプラウトを添えて完成。
ゴロゴロとした具材で素材の味を楽しむ
<成分:2人分>
エネルギー:285kcal
たんぱく質:35g
脂質:8.5g
糖質:0.8g
※スプラウトは含まない
※写真は1人分
できあがったのは鮭のピンクとブロッコリーのグリーンが鮮やかな一皿。ゴロゴロした具材が食べ応えがありそうなわりに、カロリーが抑えられているのが嬉しい。糖質もかなり控えめなので、ご飯や玄米を一緒に食べてもよさそうだ。うっかりすると不足しがちな野菜が主菜と一緒に摂れるのもこのメニューの魅力ではないだろうか。
まずはスープを一口。醤油の塩気が豆乳と合わさり丸みのある味になっている。温かくまろやかなスープはお腹の底からほっこりする。
普段は塩の効いた焼き鮭ばかり食べているせいか、豆乳と醤油で優しい味に仕上がった鮭はしっかり素材の味を感じることができた。大きめにカットされていてダイエット飯でも満足感が得られるのもポイントが高い。鮭に含まれている栄養の効果を知るとさらにおいしく感じるから不思議である。
いつもなら主食と別に用意しなければならない野菜がたくさん入っているのもこのメニューの嬉しい点だ。たっぷりとスープを含んだブロッコリーは野菜ながらボリュームもあり、空腹を満たしてくれる。
素材感のある大きな具材と豆乳のスープは、あっさりした和風シチューのようなイメージ。夏に食べるのにちょうどいいさっぱり感であった。
「鮭とブロッコリーの豆乳煮」の腹持ちやいかに?
鮭もブロッコリーも大きくて、しっかり噛むことができるこのメニューは、カロリーが低くてもしっかり食べた満足感がある。「鮭とブロッコリーの豆乳煮」のみだと食べ終わった後2時間半ほどで空腹を感じたが、玄米と一緒に食べた場合は、次の食事まで空腹を感じることはなかった。
ダイエット飯としても優秀な上に、健康にも効くパーフェクトメニュー。自分の体に目が向く減量中こそ、健康にも気をつかいたいものである。
<文・撮影/ばくいぬぞう>
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トレーナープロフィール
Apple GYM(アップルジム) 関口 大輝トレーナー
座右の名は「栄光に近道なし」2021年に出場したNPCJ(現 APF)のGOUKETSUでオーバーオール優勝の経験もあり。トレーニングでは男性の腕のトレーニング、女性の後ろ姿が美しくなる背中のトレーニングが得意。
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