梅雨の時期は、うつ病を発症しやすい?「なんとなく気分が重い」と感じているあなたに 知っておいてほしいこと。
梅雨の季節、職場や学校での人間関係などによるストレスだけではなく、気圧の変化による自律神経の乱れでメンタルの不調を感じる人が増えているようです。「心の水位が下がってきた」と感じたら、早めの対策が大切。チェックポイントと、専門家への相談のコツを知ることで、あなたの心を守ってください。
『元サラリーマンの精神科医が教える 働く人のためのメンタルヘルス術』(あさ出版)では、著者である尾林誉史氏(@obachaaan)が、元サラリーマンの精神科医として、自分の経験を活かしながらメンタルの不調への対処法を提案。今回は「梅雨どきのメンタル不調」について紹介したいと思います(以下、本人寄稿)。
メンタル不調ではないかと思ったら
メンタル不調は、うつや抑うつ状態などともいわれ、精神的なストレスや肉体的なストレスで、脳がうまく働かなくなっている状態のこと。セロトニンなどの神経伝達物質が枯渇し、心の水位が下がってしまっているのです。
多くの場合は、心の不調を感じる前に、頭痛、耳鳴り、不眠など、体に症状が出ます。そうした体の訴えに目をつぶって頑張り続けると、心の症状がじわじわと出てくるのです。
現在の状態がメンタル不調かどうかは、次の4項目の症状がどれくらい続いているかで、自分自身でチェックすることができます。
1)なんだかうつうつとしている
□なんとなく気分が晴れない
□家にいても、くつろぐことができない
□ささいなことにイライラしたり腹を立てやすい
2)最近、好きなことに取り組めていない
□時間を忘れて熱中していたもの(趣味など)に対して、やる気になれない
□ドラマや動画、雑誌や本などに、すぐに飽きてしまう(疲れてしまう)
□遊ぶ予定を立てる気分になれず、休日は家でぐったりしている
3)三大欲求(睡眠、食、性)が弱くなっている
□寝付きが悪い、もしくは途中で何度も目覚めたり、やたらと早く起きてしまう
□明らかに食欲が落ちている、体重が減ってしまった
□以前よりも性欲が落ちている
4)おっくう感があって、やる気が起きない
□お風呂やトイレに行くこと、歯磨きや化粧をすることも面倒だと感じる
□人と接することが、何となく煩わしい
□電話に出たり、メールやLINEへの返事も後回しにしたいと思う
これらの状態が2週間以上続く場合は、そのまま放置せずドクターに相談することを考えましょう。
仕事をしている人の場合、仕事の量、仕事の質、職場の人間関係に改善の余地があるかどうかが重要となってきますが、そのようなことへの具体的なアドバイスも得られます。