「同僚との世間話」は意外と重要。仕事で最初に見直したい“ムダな時間”とは
仕事に一生懸命でも、なぜか成果が出ない人は多いかもしれません。本連載「PDCAサイクルの活用術」では、これまで約1000社に及ぶ企業の人材育成の支援を通して、5万人以上のビジネスパーソンと接してきた筆者(荻野純子)が、仕事で成果を出すための活用術について紹介してきました。
PDCAの「PLAN」の次に待ち受けるのは「実行の壁」。「DO」はPDCAの中で最も「難しい」と回答する人が多いフェーズです。前回の記事は、そんな「実行の壁」を乗り越えるために「PLAN」に盛り込むべき秘訣を述べました。
その秘訣とは、計画を「誰が見ても同じことをできる状態にまで」具体化すること。具体化するにあたっては「5W1H」ならぬ「7W2H1G」という基軸が役に立つことも合わせてお伝えしました。
立ちはだかる「実行の壁」
ここまでやればPLANの段階でできることはやったと言えるでしょう。しかし、手ごわいのが「実行の壁」です。さまざまな工夫を凝らし、できる限り実行に移しやすい計画を立てたとしても、まだまだ私たちの前に立ちはだかってくるのです。
なぜなら、私たちは計画を実行するためだけに仕事をできるのであればいいのですが、そういうわけにはいかないからです。「〇〇のデータを整理しておいてくれる?」「私の代わりに会議に出ておいて」「会議資料をつくらなければ……」「〇〇さんにメールをしておかないと」などの周囲からの依頼や、やらなければならないことなど、私たちは計画以外にも膨大な業務を抱えているからです。
そうした業務に時間がとられてしまったり、つい後回しにしてしまったりして、なかなか実行できない。これが現実だと思いますし、そういう私自身も計画していたのに実行できなかったということもあります。
しかし、時間は24時間。やることが多いから、1日を27時間ぐらいに……なんてことはできません。やるべきことに優先順位をつけて、取捨選択していくしかないのです。ではどうすべきなのか。今回の記事では、「確実に計画を実行するためにとても便利な時間管理のコツ」を紹介していきたいと思います。
『7つの習慣』に学ぶ時間管理のコツ
私たちのグループ会社が出版している書籍に『7つの習慣』という書籍があります。世界4000万部、日本でも250万部発行している世界的ベストセラーで、多くのビジネスパーソンが愛読書にあげる書籍でもあります。そんな「7つの習慣」に時間管理のコツが紹介されています。
それが、時間を使っている事柄を【重要】【緊急】という2軸でわけてみるということ。重要というのは、あなたのありたい姿や目的・目標達成に向けて重要かどうか、緊急というのは、納期が迫っていたり、すぐに対応しないといけなかったりすることを指します。