Netflixを辞めてPaidy CMOに。6回転職したすごい女性の“挫折と情熱”
働き方の価値観の変化により、いまや1度や2度の転職は珍しくなくなった。しかし、なかには6度の転職で、自らのキャリアを積んでいったすごい人もいる。今回話を聞いたのは、あと払いサービス「Paidy」を運営する株式会社Paidy(ペイディ)CMO(チーフマーケティング・オフィサー)のコバリ・クレチマーリ・シルビア氏。
東京大学を卒業後、電通、世界4大会計事務所のひとつアーンスト・アンド・ヤング(EY)、Netflix Japanなど、業態や規模も異なる日系・外資系企業7社を渡り歩いてきた。人がうらやむキャリアを歩んできた彼女は、仕事において何を重視しているのか。「最初はフィンテックに興味なかった」のに、今の立場に至ったワケとは?
ペイディとはどのようなサービスか
2014年のサービス開始以降、急成長を遂げてきた「ペイディ」。ミレニアル世代を中心に広がり、2020年は取扱高・売上が昨年比2倍以上、2021年1月現在、アカウント数は460万を突破している。
最大の特徴は事前登録なし、メールアドレスと携帯電話番号、認証コードで決済(与信)完了する点だ。
「日本人のほとんどクレジットカードを持っています。そういった人たちがなぜペイディを利用するのか。たとえば個人情報をインターネット上に登録するのが心配、クレジットカード番号を入力するのが億劫といった理由で、クレジットカードを使わない。そういうシーンで支持していただいています」
コロナウイルスの影響で注目
あと払いサービスと聞くと、「ツケ払い」のようなものをイメージしてしまうが、実は幅広いニーズとユーザー層に支えられているのだ。
「日々の出費を管理するため、家族のための買い物はクレジットカードに、個人的な趣味やお茶代をペイディに使い分けて支払っている人もいます。また、ある若い夫婦は、利用明細が確認できるので、いつ、どこで、何を、何円使ったのかをペイディで管理していると聞いたこともあります」
新型コロナウイルスで日々の外出を制限され、ネットショッピングが今まで以上に広まった。ペイディをはじめ、キャッシュレス、フィンテック業界に今まで以上に注目が集まっている。
「コロナウイルスの影響でDX(デジタル・トランスフォーメーション)はますます加速していきます。そんななかで、ペイディはお客さんにとっての良い顧客体験をいかに生み出せるかを重視しています」