面接官が遭遇した“残念な人”の特徴とは…老舗メーカー人事課長に聞く
コロナ禍を契機に自身のキャリアを振り返ってみて、転職を視野に入れて動きはじめている人も多いはず。場合によっては、否応なく転職せざるを得ない状況に陥っている人もいるだろう。
パイロットから、キャリアアドバイザー、ベンチャー企業の人事職を経て、現在では老舗の皮革商品製造メーカーの人事課長・西島悠蔵さん(@NishijimaYuzo)は、転職活動をポジティブに捉えている。
さまざな業界での転職経験で変化に対応しながらも、市場価値を上げ続けている西島さんに、自身のキャリアについて語ってもらった。前回のインタビューでは、主に自身のキャリアについて語ってもらったが、後編ではさらに具体的な転職活動のノウハウを教えてもらう。
目の前の仕事にコミットする
――ずばり転職活動を成功させるコツはありますか?
西島:「目の前の仕事にどれだけコミットしているか」が大事になってきます。今の環境がぬるくて成長できないって人は、たとえ環境を変えたとしても同じ結果になるかと思います。まずは目の前の仕事をしっかりやりきって、プラスの状態で終えれるように考えたほうがいいですね。
もうひとつは、自分が「何ができて、何ができないのか」わかりやすく言語化すること。話していて、どんなに素敵な人であったとしても、この会社に入って何ができるのかが不明瞭だと、人事としては通過させる意味がない。これは自己分析にも繋がっていきますが、自分のことはもちろん、入りたい企業が何を求めているのか、しっかり理解しておくことが大事です。
自分らしさをアピールする
――たくさん面談をするなかで、「残念な人」ってどのような人でしょうか?
西島:転職時に企業が求めている人材に寄せすぎて、自分の魅力や自分らしさを殺し過ぎちゃう人は、もったいないと思います。
それっぽく聞こえる似たような話ではなく、もっと他に頑張っていたこととか、魂込めて伝えられることがあるんじゃないかって思うシーンはよくありますね。原因としては、面談の際に上下関係が自然とできてしまっているからだと思います。
ここ数年は売り手市場だから「企業と転職者の関係はフラット」ってよく聞きますが、実際はすごく複雑なのでフラットではないんです。どうしても、内定が出るまでは企業側が優位になってしまうので、ジャッジされる側は良い格好しようの心理が働いてしまうのだと思います。