「若者の政治無関心」はなぜ続く?美人中核派区議が語る
若者の政治に対する無関心が叫ばれる昨今、現在の日本にも自ら「職業革命家」と称し、政治に積極的に関わろうとする若者がいる。今年(2019年)4月の統一地方選で杉並区議会議員に当選した中核派(革命的共産主義者同盟全国委員会)の活動家、洞口朋子さん(30)もそのひとりだ。
中核派は暴力革命によるプロレタリアート独裁を唱え、警察からは極左暴力集団とされている。そのなかにあって、学生時代からテレビの取材を受け、メディアに頻繁に登場する彼女は、ひときわ目立つ存在だ。
前回の記事では洞口さんの生い立ちについて聞いたが、今回は東京江戸川区にある拠点「前進社」について聞いた。前進社では、今も老若男女、約100人の活動家が生活しているという。
中核派でも女子同士ならオシャレの話もする
――前進社では中核派同士で暮らすわけだから、話題はもっぱら革命のこと?
洞口朋子(以下、洞口):もちろん活動については語りますが、(それ以外は)普通ですよ。ブランド品に興味はありませんが、女子同士ならオシャレの話もするし、誕生日にピアスをプレゼント交換したりします。彼氏の話もしますし。(中核派の人も)その辺で普通にデートしていますよ。
――以前のマスコミの取材で、彼氏はいないと言っていましたよね?
洞口:当時はいなかったですけど、今はまあちょっと、ご想像にお任せします。別に付き合うなら中核派の人とかいう決まりはないんだけど、自分の生き方というのをお互いに認め合える人でなければ……。だから、活動を辞めてくれと言われちゃうと、ちょっと無理だと思います。どんなに好き合っていても。
中核派に入る若い人は明白に増えている
――ところで警察は中核派の人数を約4700人と言っているようですが。数は増えているのですか?
洞口:中核派自体が高齢化しているのがある(注:中核派の創設は1957年まで遡る)一方で、(中核派に入る)若い人は明白に増えている。数は非公開ですが、10代、20代が増えています。大きく増えたのは3.11以降で、原発事故とその後の政府の対応を見て、「この社会なんかおかしいじゃないか」と感じている人たち。
最近、日本共産党が天皇制と2020年のオリンピックを容認してからは、かつて民青(日本民主青年同盟=共産党の青年組織)の影響下にいた若者が私たちのほうに来ていますね。
――みんな活動家になるんですか?
洞口:ここまでやったら中核派というのは、私は時代によって変わっていくべきだと思うので、逮捕覚悟で処分覚悟の人だけ入ればいいという時代は終わったかなと、「前進」を購読する、思想を支持するというだけでもいいんです。そういう人も含めて、既成の野党が国民の代弁をしていないと気づいた人が中核派に来ていると思います。
枝野(幸男)さんであろうが、日本共産党であろうが、与党を批判しているふりをしてプロレスをやっているだけですよ。実際に権力をとるつもりはない。区議会の中でもそれは感じます。だってオール与党ですもん。