キャリアや学歴だけでは足りない。やっぱり転職活動で「人間性」が問われるワケ
言葉の使い方から人間性を見られる
華々しい学歴や実績があるにもかかわらず、転職がうまくいかない人がいます。私が見るに、そうした人に共通するのは、「アピールの仕方に問題がある」ということです。
たとえば、実績をアピールするにしても、職務経歴書に書いたままに「私がこうしたプロジェクトを牽引し、成功に導きました」と言ってしまうと、聞いている方としては、少し嫌な印象を持ってしまいますよね。
ここで、「私の力だけではなく、周りのメンバーから協力を得たおかげで成功させることができました」という言葉に変えるだけで、印象はずいぶん変わります。言っていることはほとんど同じなのに、受ける印象が違うのは、そこに”周りへの気遣い”が感じられるからでしょう。
特に、私がヘッドハンターとして携わるのはマネジメント層が多く、部下を持たされることも多いため、「自分一人でやった」という態度を取られると、管理者としては不適格と見られかねません。
私の経験上、人間性においても優れた人は、仕事の実績も素晴らしいと考えています。しかし、これは当たり前の話なんです。企業を構成しているのは人間ですから、いくら優秀であっても、会社員として出した成果には、関わっている上司や同僚などの力が影響しているはずです。
本人がそのことを意識せず、「自分1人で成果をあげた」と信じ、しかも態度に表していれば、転職活動の障害となることは避けられません。採用企業は「どういう人間と一緒に仕事をしたいか」ということ考えながら採用活動を行なっています。
転職活動において、過去の成果をアピールするのは必要ですが、表現の仕方から見える”人間性”を、実は見られているのだということを意識してみましょう。
<構成/小林義祟>
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