上司や後輩との関係を円滑にする、たった3つの「思考転換法」
2017年に厚生労働省が行った「労働安全衛生調査」によれば、仕事で強いストレスを抱えている労働者は59.5%に上ったという。
今年は不安定な気候で不快な気分に苛まれている人も多いだろう。そこで日頃のイライラをなくすべく、世界の有名大学が研究し、導き出した最新のストレス解消法を紹介する。
① 苦手な人と仕事するときに
「ポジティブ・メモリーズ」(ラトガース大学・アメリカ)
上司や部下、クライアントなど職場での人間関係は大きなストレスを生む。自分に非がなくても、嫌な出来事に巻き込まれ、苛立ちを感じてしまうことも……。そんなときに即効性が高いのが、ラトガース大学の研究チームが発表した「ポジティブ・メモリーズ」。たった14秒でストレス反応を大きく減少することができる。
「134人の男女にわざと精神的なストレスを与えて、
①14秒だけ過去の良い記憶を思い出してもらう
②14秒だけ過去の普通の記憶を思い出してもらう
という2つのグループに分けました。すると、過去の良い記憶を思い出したグループは、気分が良くなっただけではなく、コルチゾールというストレスホルモンが1割しか増えていなかったのです」(ラトガース大学の研究論文より)
このコルチゾールは強いストレスを感じたときに体内で増える物質。人間関係のトラブルが起こった場合にコルチゾールが短期的に増え、それが長期化すると体に異変をきたすこともある。
「コルチゾールが増えた状態が続くと、免疫力が下がり風邪をひきやすくなったり、心臓病にかかりやすくなったりとさまざまな弊害を引き起こします。まさに『病は気から』と言えます」とは、100以上のストレス解消法を熟知するサイエンスライターの鈴木祐氏。
ストレスを感じた瞬間に、過去の良い思い出を14秒だけ思い浮かべる。思い出すものは自分にとってポジティブな出来事であればなんでもOK。。些細なストレスを溜めないようにする14秒の意識変化が病気に繫げないための予防策となる。