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上司が自由に働かせてくれる「マネジメント不要人材」になる“近道”とは

学び

若くしてマネジメント経験を得るには?

 マネジメントに関しては、古い本から最新のビジネス書まで、いろんなことが書いてあります。それらを読んでみてなんとなく雰囲気を掴むのも良いと思いますが、正直読むだけではなかなか身につきません。しかし、実際に経験をしたくてもその場がない、というのもわかります。じゃあどうすればいいのか?

 オススメしたいのが、「”こいつにはマネジメント=管理は不要だな”と会社から思われる動きをし続けること」です。

●チームもしくは会社の現状/課題/アクション/優先順位を理解する
●そのうえで月次のターゲット、週次のアクション、日次のTodoを整理し、定期的に上司に報告する
●自身で判断しきれないケースも「こうすべきと考えますが、OKですか?」と仮説をぶつける

 このような動き方を続けると、会社や上司も「こいつにわざわざ指示出しやリマインドは不要だな」と思うようになり、自由にやらせてくれるようになります。「このチームを取りまとめてみてくれない?」「この新規事業の責任者にならない?」という声がけをされるチャンスも増えます。そのようなチャンスが来たら、その時点でマネジメント経験ゲットです。

まずは「マネジメント不要人材」になる

マネジメント

 そのような声がけがなかったとしても、全社視点で現状把握や課題抽出、打ち手提案から実行まで実施した経験があれば、実際にチームをリードした経験がなくても、「この人なら十二分に活躍できるな」と市場から思ってもらえる可能性は非常に高いです

 ぼく自身、キャリア2社目のフロスト&サリバンで、コンサルタントとしてのプロジェクトデリバリーだけではなく、会社全体の業績に大きくかかわる営業活動、インターン制度の仕組化や運用、会社自体の知名度を上げるための講演や寄稿など幅広くやらせていただきました。

 そのおかげで、それ以降も「チームをまとめてぐいぐい動かせる素養はありそうだ」と判断してもらえたような気がします。それが、現在の日本法人の社長としてビジネスを広げていく際にも大きく役立っていますね。

 一足飛ばしにマネジメント経験を手に入れようとするのではなく、まず自らマネジメント不要人材になること、それがもっとも手っ取り早いキャリアアップの近道じゃないかな、という気がしています。

<TEXT/Zenyum Japan代表取締役社長 伊藤 祐>

外資系デンタルケア企業の日本法人Zenyum Japanの代表取締役社長。「口腔ケア領域で、最高のSmileのための最高のサービスを提供し続ける」という会社のミッションを推進するかたわら「グローバル企業の日本法人経営者」という新時代のキャリアを普及させるべく、講演や執筆活動に積極的に取り組んでいる。X(@TasukuIto5)、noteなどでも積極的に発信している。2023年(令和5年)3月にビジネス書〈得する説明 損する説明〉をSBクリエイティブ社より上梓。

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