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36歳で市議になった元東大院生が語る「氷河期世代こそ議員を目指せ」の真意

ビジネス

氷河期世代こそ議員を目指せ」。そう力強く語るのは、埼玉県の和光市で市議会議員を務め、“若者選挙プランナー”としても活動する、萩原圭一さん@hagi_k1)。

 社会人、大学院生、フリーターを経て、まったくのゼロの状態から、わずか1か月半の活動で2019年に和光市議会議員に初当選した異色の経歴を持つ。

萩原圭一

萩原圭一さん

 36歳で当選を果たした萩原さんは「議員になって人生を一発逆転した」と振り返る。2023年春の統一地方選挙まで約4か月の今、萩原さんは「コネなしフリーターでも2か月で議員になれる」と語るが、その真意は何なのか。本人を直撃した。

社会人を経て東大院に。しかし…

「有権者のみなさんもご存知かと思いますが、地方議会の議員は年齢層が偏っているんですよ。私のいる和光市議会で言えば、議員の平均年齢は60歳前後。議員は“市民の代表”と言われますが、若い議員がいなければ、若い人の声は届きにくくなります。当選から4年近く経ち、私も40歳になりましたが、それでも若いほう。25歳から被選挙権を得られるにもかかわらずです。そうした状況を鑑みて、選挙に立候補してくれる人が増えてほしいと願っています」

 大学卒業後、投資顧問会社などで正社員を経験し、「自分はサラリーマンに向いてない」と考えた萩原さんは、自由を手に入れようと1年間の勉強を経て東京大学大学院に入学した。が、金銭面と体調面の問題から中退し、フリーターとなった。

 当時は「社会的に認められず、どこに行っても軽くあしらわれる」と悔しく思う日々を過ごしていたという。

「出馬したら行けるんじゃないか」と直感

萩原圭一

 そんなときにふと目にしたのが、3か月後に行われる統一地方選挙のニュースだった。選挙のたびに街中に貼り出されるポスターの掲示板を見て「若い政治家がいない」と思っていた萩原さんは、「投票したい政治家もいないし、それなら自分が出よう」と発想を転換して立候補を決意した。

「当選の確証はないけど、“自分が出馬したら行けるんじゃないか”という直感があったんです。フリーター生活で社会的な立場の弱さを感じていましたし、将来への不安もありましたが、春の統一地方選挙に向けて、勢いのまま2月の立候補予定者説明会へ参加し、3月上旬から投票日まで1か月半ほどの活動で当選を果たしました

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