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習近平政権への不満が爆発!中国を脱出した「上流階級」が日本を目指すワケ

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SNSや動画サイトでも「潤学」の勧めが急増中

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 現在、中国国内のSNSや動画サイトをはじめ、YouTubeにも「潤」に関連する動画が数多く投稿されている。コロナ禍で厳しい外出制限が敷かれる中国から脱出する方法を学ぶ「潤学」という言葉が若者の間で流行しているのだ。

 ある中国人ユーチューバーのインタビューに応じた若者は次のように答えている。

心理的には潤をしたいと思っているけど、現実的には難しい」
「普段、週末には散歩したり喫茶店に行ったりすることが楽しみだったけど2か月のロックダウンでそれもできなくなった。潤したい気持ちも当然あります」
「自分自身は潤をしたいとは思わないけど、周りの友人の何人かは家族で潤した人がいます

日本での「安定した生活」に憧れ?

 ほかにも実際に海外への移住を実現した配信者がビザ取得の方法を解説したり、海外での生活の様子を紹介している。アメリカやヨーロッパ諸国、シンガポールなどに移住する方法が主だが、日本への「潤」については、ある中国人配信者はこう語っている。

「全体的に貧富の格差が小さく尊厳のある生活を送ることができる。病気になっても医療費は3割負担のみだ。しかし、日本の会社社会は非常に固定的で出世しようにもある程度のポジションまでしかいけず、給与も劇的な変化は期待できない。それでも安定した生活を送ることができるし、普通の生活を希望する人であれば日本は最も適した国家だ」と紹介している。

<取材・文・撮影/週刊SPA!編集部 写真/©Tulipmix ©RobertWei ©Wirestock>

【安田峰俊】
ルポライター。『八九六四「天安門事件」は再び起きるか』(KADOKAWA)が第50回大宅壮一ノンフィクション賞などを受賞。ほか、著書多数

【姫田小夏】
上海財経大学公共経済管理学院・公共経営修士。’90年から日中のビジネス環境を取材。近著『ポストコロナと中国の世界観』(集広舎)

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