木村拓哉主演映画でも注目「戦国時代」はなぜ面白いのか?日本史ファンからも人気
2023年、新春に木村拓哉が織田信長に扮した映画『レジェンド&バタフライ』が公開を控え、松本潤主演の大河ドラマ『どうする家康』もスタートするなど、あらためて注目されている「戦国時代」。
そんな、日本史ファンの間でもとりわけ人気のある戦国時代をテーマにした「まちがい探し」の本『戦国時代のまちがい探し』が発売され、話題を集めています。
監修した国学院大学史学科教授・矢部健太郎先生によると、「歴史は“最先端”の学問」なんだそう。「なぜ?」と意外に思う人も多いと思いますが、「日本史は時代によってとらえ方や史料の読み方が変わるため、教科書の中で最も内容が変わりやすい」のだそうです。そんな、矢部先生へのインタビューを紹介します(以下、同書より抜粋)。
個性的で魅力的な武将に注目!
――史学科教授の矢部先生の研究内容について教えてください。
矢部健太郎(以下、矢部):戦国時代後期の豊臣政権について研究しています。十数年の短い期間ですが、「関ヶ原の戦い」以降、大きく崩れていく豊臣政権については、徳川幕府によって書き換えられている部分も多いと考え、その部分を調べることに魅力を感じています。秀吉は、他の人物よりも出世の振れ幅が大きいところも面白いですね。
『信長の野望』がハマるきっかけに
―――矢部先生はどうして歴史に興味を持ったのでしょうか?
矢部:私の父親も社会の教師だったというのもあるのですが、それはあまり関係がなくて、高校に入ってから数学・理科が苦手になり、国語・社会は好きだったということがひとつあります。
そして、その当時、先輩の家に遊びにいったときに、『信長の野望』というゲームに出合いまして、最初に上杉謙信を選んで「信長を倒すぞ!」と意気込んだのですが、始まってすぐに「信長が一揆で死にました」とメッセージが出て……。そのときに「なんか歴史って面白いな」という変なスイッチが入ってしまいました。
このゲームがきっかけですが、戦国時代の武将はキャラクターが立ってますよね。それぞれ個性的で、魅力的で、躍動感があって、特に信長は面白いやつだなと(笑)。そして大学で歴史の研究がしたいと思ったんです。なので、スタートはやはり信長だったのですね。