「自分はダマされない」という人ほど危ない。詐欺SMSから身を守る方法
「アカウントが不正利用されています」「料金の支払いが未納です」……このようなメールが届いたことはありませんか? 気になって、添付されたURLを確認したくなりますよね。
しかし、実はこれ詐欺メールなんです。アクセスすると危険な事態に巻き込まれる恐れが。「こんなの自分は引っかからない」と思っていても、被害者の多くは「まさか自分が」と言います。警察庁の調査によると、架空料金請求詐欺では、被害者のうち11%が20~30代(男女)なんです。自分は騙されないと思っている人ほど危険です。
詐欺メールに騙されないため、身を守るすべを知っておきたいものです。そこで今回は、迷惑SMS対策サービスを提供するトビラシステムズで広報を務める岩渕るみさんが、最近の詐欺手口と、日頃からできる対策を紹介してくれます(以下、岩渕さん寄稿)。
メールやSMSで届く「フィッシング詐欺」
実在する企業や有名ブランドを装うメールを送り、添付されたURLから本物そっくりの偽サイトにアクセスさせ、IDやパスワード、クレジットカードなどの重要な個人情報を入力させて盗み取る。これが「フィッシング詐欺」の手口です。
フィッシング詐欺の情報収集機関であるフィッシング対策協議会によると、2021年のフィッシング報告件数は52万6504件で、前年に比べて約2.3倍も増加。
さらに、近年はSMS(ショートメッセージ)で届くフィッシング詐欺、いわゆる「スミッシング」も急増。個人情報を盗むほかに、マルウェア(不正なソフトウェア)をスマホにインストールさせ、大量の詐欺SMSメールを送信すさせる端末として悪用されてしまうケースもあります。トビラシステムズ社の調査では、なんと年間数百万件単位で確認されており、2021年は前年比約3倍のスミッシングが確認されています。
緊急を装い電話させる手口も
フィッシング詐欺以外にも、「料金が未納」などのメールやSMSを送り、記載の電話番号に電話するよう促す「架空料金請求詐欺」が多発しています。指示の通りに電話をかけてしまうと、「有料サイトで利用料金が発生している」「今すぐ支払わなければ裁判になる」などと言われ、お金を騙し取られてしまいます。
巧妙な詐欺メールやSMSには、どのように対策するのがいいでしょうか。基本的な対策を覚えておけば、危険な目にあう確率はグッと下がります。