睡眠薬って本当は危ない?メンタルを整える“眠りのコツ”を精神科医に聞く
先日、友人から「恋人にフラれてから眠れなくなって、ついに眠剤に手を出した」というLINEが来た。この“ついに”というところ何か引っかかりを感じないだろうか?
実際に筆者は「医師が処方して出しているはずの睡眠薬が、なぜ悪いイメージを持たれているのだろう」と疑問に思った。
しかし、睡眠薬に対する世間の悪いイメージがあるのも事実だ。そこで、精神科医の木村好珠氏(@konomikimura)に、いざというときに使えそうな「睡眠薬に関する基礎知識」を教えてもらった。
睡眠薬は本当に危ないのか
睡眠薬は「1度飲みだすと抜け出せなくなる」という印象があるが、本当に依存性があるものなのだろうか。
「かなり昔に使われていた『バルビツール系』の睡眠薬は、依存性も高く抜け出せない方もいらっしゃいました。ですが今は、色々な種類が出ていて、例えば『デエビゴ』や『ベルソムラ』といったものは、クセにならない安全なお薬と言われています。『睡眠薬=依存性が高い』というイメージは、現代では取り払って良いでしょう」
眠れないのであれば飲んでも問題ない
「眠れない時に睡眠薬を使うことは、基本的には問題ないと思います。睡眠が取れず、身体的にも弱ってしまうと、自律神経を悪化させたり血糖値のコントロールが乱れやすくなります。すると今度は、さらにまたメンタルが弱ってしまい、“ネガティブスパイラル”に陥ってしまいますから。
そもそも、メンタルを安定させるために重要なことは何かと聞かれれば『睡眠と食事です』と答えるくらい、心にとっても重要なもの。睡眠が取れないまま抗うつ薬を飲んだりしても効果は半減してしまいます」