900万円で9LDK古民家が大変身…土地&資材高騰でも勝てる投資術をプロに聞く
古き良き魅力を生かしながら、唯一無二の高収益物件へ様変わりする古民家物件。今こぞって投資家たちが狙いを定めている。古民家再生の最前線を追った。
土地価格や建築資材の高騰により、都内の収益物件価格は高止まりが続く。それに伴い物件利回りは低下し、今や年利6%で「高利回り物件」として売りに出ることも。そんななか、不動産投資家の山井ダイスケ氏(@Yamai_Daisuke)は激戦区の都内23区内で40%超の高利回りを実現している。その秘訣は古民家再生にありと明かす。
秘訣は古民家再生にあり
「練馬区の庭付き9LDKの古民家を900万円かけ、6人用シェアハウスへ再生しました。今は都内の土地価格が高騰しているので、所有権を前提に考えると採算が合わなくなる。だからオーナーとは『転貸借契約』、つまり第三者への又貸しが認められたサブリース契約を結んでます。オーナー側もボロボロの状態のまま借り手がつかず固定資産税を払い続けるより、リノベで物件の資産価値が上がったうえに賃料収入を受け取るほうが実のある提案で、Win-Winの関係が築けます」
古民家を若者に魅力ある住まいに変えるために、内装はとことんこだわっている。
年々難しくなっている古民家探し
「内装は予算に制限を設けず評判のいいデザイナーに依頼しました。テレワークで働く人が増えているので、共有リビングをワーキングスペースとして使えるよう電源を増設したり、古さを残しつつ新しい生活様式への対応を念頭に置いたのです。すると『ひつじ不動産』『東京シェアハウス』などのシェアハウス専門のポータルサイトで入居者募集する前に、ワークショップやインスタグラムを通じ4室申し込みが入りました」
高利回りを実現できる一方で、肝心の古民家を見つけ出すのは年々難しくなっているという。
「好物件の古民家は、なかなか出回らない。足で探して、地道にオーナーさんを見つけて口説くしかありませんね。また解体作業では、どの柱を残すのか、そのまま活用できる古材はどれかなどは、壁や床を壊してみないとわからない。出たとこ勝負の面もあります。そういう過程を経て、出来上がったときには、高利回りというだけでなく、ほかの賃貸物件にはない達成感も得られました」