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焼肉をもっと美味しく食べるために、プロが教える「焼き方のコツ」

暮らし

水滴がプレートの上を走れば適温

焼肉

松浦達也『教養としての「焼肉」大全』(扶桑社)

 プレートの温度を測るのに、手をかざしたりすることもある。ただし、特にガスロースターの場合には、いま手が感じているのが輻射熱なのか対流なのかがわかりにくく、あまりおすすめできない。

 家庭用のプレートは樹脂加工なので、箸で水滴をプレートの上に飛ばし、その水滴が玉となってプレート上を走るようになればだいたい適温(190~200℃以上)。水滴がその場で蒸発するようなら、それ以下の温度なので、もう少し待ってから肉を載せたい。

 マニアックにいくなら、非接触型の温度計があれば、プレート上のゾーンごとに表面温度を計測しておく。温度と焼け方の関係がわかれば、家焼肉はもっとおいしくなる。

 非接触型調理用品専門店かネット通販で手に入る。ただしネット通販ではコロナ禍以降、非接触型の温度計の扱いが激増していて、仕様によっては最高100℃程度までしか測れないものもある。調理用は揚げ物をするときの油温計代わりにもなる。プレートの温度測るなら、最低でも300~350℃、できれば500℃程度まで測ることのできるものを入手しておきたい

肉の置き方、返し方の基本

 家庭での焼肉を前記のようなロースターで焼く場合、できる限り火力の強いところに肉を置きたい。というのも、スーパーなどで売っている焼肉の厚さはだいたい5mm前後。弱い火の上にこの厚さの肉を置いてしまうと、表面に焼き目がつかないうちに内部まで熱が通りすぎてしまう(牛肉の場合。豚や鶏は内部までしっかり熱を通す)。

 肉の種類にかかわらず、重要なのは次の3点。

●焼き始めるまで5分待つ
●肉は火力の強いところに置く
●肉は置いてあった場所ではなく、その隣にちょうつがいのように返す

教養としての「焼肉」大全

教養としての「焼肉」大全

最初に牛タンにレモンをかけた店は?内臓のホルモンも「放るもん」由来ではない!焼肉店のカルビやロースは、カルビやロースじゃない焼肉を愛し、焼肉に愛されたスペシャリストが徹底解説。知れば焼肉がもっと旨くなる!

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