拡大するセリア、伸び悩むキャンドゥ。「100円ショップ」業界はどうなるか
今後は無印のような雑貨店化が進むかも
100円ショップ市場はこれまで拡大しており、各社も店舗数・規模を伸ばしていきました。今後についてはセリアが未出店地域への進出を続けるほか、2022年1月よりイオン傘下に入ったキャンドゥがイオンモールなどへの出店を続け、今後5年で計2000店舗体制を目標としています。パルHDも衣類事業ではECを拡大させつつも3COINSの店舗を増やすとしており、各社とも拡大路線を続けるようです。
しかし直近(2022年6月)の経済状態をみると、原材料費高騰に伴うインフレのほか、円安が加速しています。特に円安は輸入品に頼る100円均一にとって痛手となるでしょう。
こうした状況を打開すべく以前から各社は300円、500円の商品、3COINSに至っては1000円以上の商品を導入するなど、別価格帯の商品を投入することで単価の上昇を狙っています。ちなみに業界トップのダイソーも300円ショップ「Standard Products by DAISO」を2022年4月にオープン。
100円均一に代わる新業態を模索する各社の今後ですが、ベースの価格帯を維持しながら高額な商品も扱う雑貨屋のような店舗になるのではないでしょうか。そういった意味で無印良品のような形態に近づいていくものとみられます。
<TEXT/経済ライター 山口伸 編集/ヤナカリュウイチ(@ia_tqw)>