ドコモショップが「大量閉店」に。販売代理店からの“うま味”も消滅か
固定電話という武器で法人営業を強化
ドコモは現在、法人事業、スマートライフ事業、コンシューマ通信事業の3つが柱になっています。携帯電話などの通信サービスであるコンシューマ通信事業の2022年度の営業収益は3兆3710億円、前年度比636億円の減少を予想。一方、決済サービスなどのスマートライフ事業は1206億円増の1兆810億円、法人事業は545億円増の1兆7740億円を予想しています。
ドコモの通信事業は微増・微減を繰り返しており、伸びしろは失われています。2025年度の目標として、法人事業を2兆円、スマートライフ事業を倍増させて2事業にて収益の過半を創出する計画を立てています。
特に期待が高いのが法人事業。ドコモは2022年をめどにNTTコミュニケーションズとNTTコムウェアを子会社化。これまで弱点だったモバイル回線一辺倒から脱却し、固定回線も含めたセット販売が可能になりました。2022年1月に新ブランド「ドコモビジネス」を立ち上げ、全国の法人営業を強化します。
ドコモのキャリアショップ大量閉鎖は、組織再編を実施して新たなステージに向かう犠牲とも受け取れます。閉鎖を余儀なくされる販売代理店は、時代に追いつくためのビジネスの転換を急がなければなりません。
<TEXT/中小企業コンサルタント フジモトヨシミチ>