22種の干物定食を提供する「しんぱち食堂」。一番の人気メニューと早さの秘密を聞いた
ウクライナ侵攻による影響は?
ロシア侵攻による昨今のウクライナ情勢を受け、日本の輸入水産物にも大きな影響が出ていると聞く。「しんぱち食堂」も影響を受けているのだろうか。
「影響は、まだないです。でも、ちょうど豊洲市場から、一部の商品がこれから入ってこなくなるかもと言われたところです。2〜3か月先になると、いよいよ影響が出てくる可能性があるので、魚の値段が上がるかも知れません」
他にもすでに、為替や原油の高騰の影響を受け、消耗品や調味料などの値段はひととおり上がっているという。
「炭や肉の値段も上がりました。コロナ禍に入り一度、少し値上げをさせていただきました。それ以来、まだ値上げはしていないのですが、今後、魚の値段が高騰したら考えなきゃいけないかも知れません。できれば上げたくないんですけどね」
干物の美味しさを味わって欲しい
そんな状況ではあるが、「しんぱち食堂」のフランチャイズ(FC)加盟を希望する会社が、地方に増えているという。
「要望を受けて、地方でこれから『しんぱち食堂』が、増えるかも知れません。コロナ禍で打撃を受けて、業態転換したいという居酒屋さんなどからのFCの希望が多いです。非常事態でも比較的安定した業態ですから。5月に大阪、7月に名古屋でのオープンが決まっています。今後もFC、越後屋直営含め、年10店舗くらいずつ増えていく予定です」
最後に岩田氏、そして「しんぱち食堂」の現場に立つ、サブマネージャーの伊藤友八氏におすすめメニューを聞いた。
「おすすめは『さば文化干し』や、『厚切り銀鮭塩焼き』ですね。全種類食べた中でも、干物そのものの美味しさが特に感じられる商品です。干物を食べ慣れていない人に食べてもらいたいです。うまみが違います」と岩田氏。
「大根おろしに薄口醤油をかけて、『サーモンハラス』をいただくのがおすすめです。個人的には、『生姜焼き』に溶き卵をつけて食べるのも、すき焼きみたいになって美味しいのでおすすめです」と伊藤氏。
「焼き魚定食のファストフード」という他にないスタイルを貫く「しんぱち食堂」。今後の店舗数の増加によって、干物の美味しさを再確認する人が、徐々に増えていくだろう。
<取材・文/まなたろう>