コロナ禍での「若者の異変」。日本初の“孤独対策”チャット相談で見えた
「ありがとう」が減少傾向に
そうした状況で同月、3回目の緊急事態宣言が発令された。期間は2021年4月25日から6月20日まで。相談内容については、2回目の緊急事態宣言発令中と同じく、「死にたい」といったものが多かったが、特徴として「ありがとう」という言葉が使われなくなっていた。
1回目と2回目の緊急事態宣言の際には、相談中に「ありがとう」という言葉が頻繁に使われていた。「ありがとう」は主に相談員に対しての感謝の言葉であり、相談員へ感謝の意を示してくれる相談者が使用していた。これは相談が急増したことにより、そもそも対応できる相談が減り、「ありがとう」という言葉が使われる相談があったとしても、対応できていない相談がそれを上回るようになったためだ。
4回目の宣言で「学校」という言葉が急増
4回目の緊急事態宣言が発令されたのは、2021年7月12日。ワードマップを見ると、3回目の緊急事態宣言下と比較して、「学校」という言葉が急増していることがわかる。
3回目の緊急事態宣言発令中に寄せられた学校関連の相談は全体の8.1%、4回目では14.4%になった。このほかにも私たちの相談窓口で最も相談の多い「メンタル」カテゴリーに組み込まれている学校関連の相談も多数あった。