コロナで浮き彫りになったオンラインイベントの明暗。メロン狩りや、味噌づくりが人気に
「集客」に苦戦する主催者が増えたワケは?
「要因はさまざまかと思いますが、ひとつ考えられるのは参加者のオンラインイベントに対する“慣れ”や“飽き”です。実際、弊社でもオンラインでのトークイベントを2020年3月末に初開催した時点では100人以上を集客できましたが、その後継続する中では30~40人ほどに落ち着きました。
また、2021年10月に緊急事態宣言が全面解除されて以降、金曜日から日曜日にかけての週末で集客しづらくなったという声もあります。
以前は、飲食店休業の影響で飲み会ができなくなっていましたが、2021年末に向けて忘年会などが行われるようになり、参加者が減ってしまうイベントもありました。変異株の流行など、いまだ終息のみえないコロナ禍で主催者側の混乱は今後も続くだろうと考えています」
偶然の出会いが生まれるのがリアルの利点
リアルイベントとオンラインイベントの本質的な違いとは何か。主催者側と参加者側をマッチングする立場として、藤田さんは持論を述べる。
「人との出会い方が大きな違いだと思います。例えば、セミナーなどビジネス分野のイベントでは、リアルイベントだと偶然の出会いが生まれやすい。一方、オンラインイベントではチャットやコメントを通したコミュニケーションも図れますが、主催者側の工夫が必要になります。Zoomなどオンライン会議通話ソフトを駆使したイベントでは、参加者50人を5人ずつのグループに分けてディスカッションを行い、参加者同士の交流を促そうとする事例もありました。
また、弊社の調べた2021年のデータでは交流を促すために『オンラインイベントの開催頻度を増やした』と答えた主催者が53.7%に達しました。将来的にVRやメタバースなど、技術の進化によりオンライン上での交流も図りやすくなると思いますが、現状では開催数を多くするのが真っ先にできる打開策となっています」