1杯300円コーヒーを何度でも!?「定額制カフェ」の驚くべき戦略とは?
そのためのメニューの定期的な見直しも怠りません。
favyは自社が運営するオウンドメディアで、さまざまな新メニューの紹介をしています。
サイトによると、会員の購買データ分析から、顧客のニーズを把握し、テイクアウトにも対応したランチメニューや、会員限定割引メニューなど、利用者の購買意欲を刺激するメニューへの改良を日々行っているそうです。
変化する定額制ビジネスの市場
総務省発表の『情報通信白書』によれば、近年のコンテンツ配信サービス市場には大きな変化が見られます。
動画コンテンツ分野において、2013年頃より「Hulu」「Netflix」に代表されるような定額制の配信サービスが台頭し、売上高で比較しても、かつて主流であった課金制のダウンロード型配信サービスを大きく上回るようになりました。
また、同様の変化が、音楽分野においては顕著に表れています。
2013年頃より「Spotify」などの定額制の配信サービスがシェア率を伸ばし、2017年以降、それまで主流であった「Apple iTunes」など課金制のダウンロード型音楽配信サービスを追い抜く形で成長を続けています。
自分の稼いだ収入で高級車や腕時計を買う。そういった、“モノ”を持つことが豊かさのシンボルであった以前に比べて、現代の人々は「持つ」ことにそれほどこだわりを持っていないように見えます。
人々が、“モノ”を所有することに対して重きを置かなくなり、“モノ”以外に豊かさを求めはじめていることが、ビジネス体系の変化にも如実に表れていると言えます。こうした価値観の変化が、定額制の配信サービスや、定額レンタルサービスなどの隆盛の一因として挙げられるでしょう。
“定額制”ならではのメリットに賛同の声
SNSでは、定額サービスの導入に対して、肯定的な意見が多く寄せられています。
「定額制コーヒーとは便利過ぎる! 利用したい!」
「利用側も毎月のキャッシュが安定するし、飲食店の定額制サービスは良いアイデア!」
「コーヒーみたいに、1回当たりは安くても、回数を重ねるとコストのかかるものは定額制が合うと思う」
飲食店に“定額化”を導入することで、利用者の確保に成功した「coffee mafia」。
同社では、定額制サービスのほかにも「100円生ビール」「100円ハイボール」など、話題性に富んだ新商品を発表し、常に新しい試みを行っています。
年々需要の高まる「定額制サービス」ですが、こうしたサービスは今後もさらに盛り上がっていくでしょう。
<TEXT/上山ヨーコ>