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パワハラ自殺が大企業で相次ぐ。佐川急便、三菱電機…なぜいつも防げないのか

学び

本人が否定しても強いメッセージを

ブラック企業

 その場合は本人が否定しても、心療内科で診断書をもらい、休職を勧める、退職を勧めるなど、この状況が続くと命の危険があると強いメッセージと被害者を思う気持ちを伝えてください

 またイチから頑張れば良い、辞めて良い、辞めたほうが良いことを伝えて、本人に安堵感を与えられるまで伝え続けてください。

 極限まで我慢する人は責任感が強く、自分の弱さを見せたくない、見せ方がわからない人も多いと思います。

「我慢すること」「我慢しないこと」の選択

「我慢すること」「我慢しないこと」のボーダーラインは日々、仕事をしている私たち一人ひとりがしっかり軸を持つことです。状況に応じて選択していくことが、後をたたないパワハラ自殺を防いでいく、1つの対策になると思います。

「我慢しないこと」を選択できない空気の職場はパワハラが蔓延している職場の可能性が高いと言えます。

 悲劇を繰り返さないために、できることは何か? 自分ごととして真剣に考えることが大切です。

<TEXT/ハラスメント研究家 村嵜 要>

1983年、大阪府出身。ハラスメント専門家。会社員時代にパワハラを受けた経験があり、パワハラ撲滅を目指して2019年2月に「日本ハラスメント協会」を設立。年間50社からパワハラ加害者(行為者)研修の依頼を受け、パワハラ加害者50人を更生に導く。
Twitter:@murasaki_kaname

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