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孤独死がコロナで増加…特殊清掃バイトは1現場で8000円。“見つけたもの勝ち”の実態は

ビジネス

 我が国で少子高齢化社会や、晩婚化が問題視されるようになって久しいが、その中で、とりわけクローズアップされることとなった派生的な問題がある

倒れた男性

画像はイメージです(以下同じ)

 それは高齢者をはじめ、1人暮らしをしている人が孤独死するケースだ。

特殊清掃のアルバイトで働く男性

 そうした状況に陥ってしまうと、通常のルームクリーニングでは対応しきれないことから「特殊清掃」と呼ばれるクリーニングが必要となるのである。

 今回、ある業者に問い合わせをしたところ、かつてその業者で半年ほど働いていた人物で、その後、別の業者で3年ほど特殊清掃のアルバイトを続けているというフリーター・青木昭次さん(仮名)を紹介され、運よく話を聞くことができた。

 遺体発見時の状況にもよるとはいえ、人が死んだ部屋の後片付けが、そう簡単にできるものではないことはおおよそ想像がつく。しかし実際にどのような点が、「素人の手に負えない領域」となるのか

死後3日であっても…

時計

 孤独死の発見までかかった日数は、3日以内が39.8%、4~14日が29.5%と、全体の約7割が2週間以内だが、15~29日が14.8%、30~89日が14.2%、さらには90日以上かかったケースも1.7%もあり(一般社団法人日本少額短期保険協会孤独死対策委員会『第5回孤独死 現状レポート』2020年11月27日)、発見までの日数次第で、部屋が深刻なダメージを受けることも珍しくない。

「3日以内」の発見ならば、真夏でもない限り、なんとかなりそうな印象を受けるものの、それはあくまで風呂やトイレ以外の場所で老衰などの自然死を遂げたケースに限った話だ。

 「たとえば入浴中にそのまま死亡したケースなどは、3日程度であっても遺体の腐乱は進み、海や川などで発見される水死体のように膨張していたり、浴槽内の湯に遺体の一部または全てが溶け出して“一体化”してしまうことも珍しくないです」(青木さん、以下同)

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