最大12か月待ちの超人気ブランドを作り出した「シャンパンタワーの法則」
スマホの普及により、私たちの1日の情報摂取量は10年前に比べ、およそ530倍といわれています。営業マンが自社の商品を売り込もうと思っても、認知すらされないのが現実です。
そんななか、企業の売上115倍にPRで貢献し、大人気のPR塾を主宰するのが、株式会社LITA代表取締役の笹木郁乃氏(@ikunosasaki)。
そんな彼女のPRメソッドを盛り込んだ新刊『SNS×メディアPR 100の法則』(日本能率協会マネジメントセンター)が2021年7月に発売された。今回は彼女が教える、自社製品をメディアに掲載されるまでのテクニックを紹介します(以下、同書を一部編集のうえ、抜粋)。
メディア関係者にファンになってもらう
初めてPRでサポートした会社で、PRのすごさを実感した私はこのPRのスキルをもっといろいろなところで試してみたいと思うようになり、2度目の転職に踏み切りました。
それが、バーミキュラ(愛知ドビー株式会社)という鍋の製造販売会社でした。私の中には1社目の成功事例があったため、「バーミキュラの運命を劇的に変えるためには、何よりもメディア関係者にバーミキュラのファンになってもらうことが必要だ」と確信していました。
もちろん、まずは小さなメディアに掲載されることからがスタートではありますが、正直それだけではすぐに数億円の売上に繋がるようなインパクトはありません。
「ストーリー・商品の特徴・実績」
実は、大きな売上に繋がるメディア掲載にはある法則があります。それは、「ストーリー・商品の特徴・実績」(PR設計)という、この3つを深く・長く紹介してもらえた時、大きな売上に繋がるということです。
そのような紹介をしていただくには、まずメディアの方にバーミキュラのファンになってもらうこと。それが私のミッションでした。プレスリリースを送るのはもちろんですが、バーミキュラの鍋を実際にメディアに持参して説明する。記者に直接お会いして、開発秘話や会社のストーリーをじっくりお伝えする。そうして、メディア関係者のファンを一人ずつ増やしていきました。
テレビは影響力が大きい分ハードルも高く、他のメディアで最近流行っているものを取り上げることが多い傾向があるため、いきなり難易度の高いテレビではなく、まずはWEB記事、地元のメディアからアプローチを開始。小さな掲載を積み上げて信頼を作っていきました。