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親ガチャならぬ“国ガチャ”で運が良かった僕らがすべきこと。とある外国人男性の話

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必死に貯めたお金でファイナンスの修士号を取得

 バングラデシュ、みなさんは何かしらイメージを持っていますか? ぼくは、小学生のときに見た国旗一覧で「日本とおんなじだけど色違いの国がある!」と思って両親に嬉々としてバングラデシュの国旗を報告した覚えがあります。

 ただ、それ以外はほとんどイメージはなかったです。実は、バングラデシュはアジア最貧国ひとつで、平均月収は日本円で4万円にも満たないのです。彼はそんな国で生まれ育ったのです。

 彼は大学卒業後、ある外資系銀行で働き、そこで必死に貯めたお金で海外留学をしてファイナンスの修士号を取りました。卒業後にはコンサルティングファームに移り、今はシニアマネージャーとして大活躍をしています。

 ぼくも彼と一緒に日本のお客様向けに一緒に、いくつものプロジェクトを一緒にやったのですが、非常に丁寧にかつ粘り強く仕事を進める姿勢がとても印象的でした。歳も非常に近く、会社を変わった今もたまにオンラインでおしゃべりしたり、彼が日本に来たときは一緒に焼肉を食べに行っています。

希望を持ち続け、キャリアを自ら切り開いた

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 彼はおそらく筆舌に尽くしがたい苦労をしたと思います。周りを見渡しても裕福に暮らしている人はおらず、頑張ろうにも頑張り方もわからない、そんな状況にいたのだと思います。

 そんな中でも、彼は希望を持ち続け、キャリアを自ら切り開き、ひとつひとつのチャンスをしっかりモノにして、今はとても幸せそうに暮らしています。最近お子さんも生まれたようで、嬉しそうに写真を見せてくれました。

 彼は正直「国ガチャ」という意味では、残念ながら幸運とは言えないでしょう。もちろんGDPや平均年収だけで国の良さが決まるわけではないですが、「日本とバングラデシュ、どっちに生まれたい?」と聞いたら90%以上の人が「日本」と答えるのではないでしょうか。

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