松本穂香「今につながっている」キャリアの転機になった朝ドラ『ひよっこ』
同世代の役者のなかでも、高い表現力と存在感が評価されている女優の松本穂香さん(24)。12人の監督が10分間でそれぞれの世界観を見せるオムニバス映画『DIVOC-12』では、大ヒット作『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督と組んだ一編『ユメミの半生』で主演を務めています。
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閉館が決まったミニシアターで、中学生のカケルの前に現れた見知らぬ女性スタッフ・ユメミを演じる松本さん。カケルの隣に座ったユメミは、波乱万丈だという自分の半生を語り始め、西部劇からSFまでいくつもの映画をオマージュした回想が展開していきます。
日本映画で初めて使われた、バーチャルプロダクション撮影にも挑戦した松本さんに話を聞きました。
ワクワクする脚本だった
――『DIVOC-12』は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けているクリエイター、制作スタッフ、俳優が継続的に創作活動に取り組めることを目的として製作された、オムニバス映画のプロジェクトですね。
松本穂香(以下、松本):大変な状況が続いているなかで、こうした作品に参加できることは純粋に有難いと思いました。誰一人欠けることなく作品が作れるということも、普通のことじゃないんだなと噛みしめながら最後まで撮影しました。
――脚本を読まれた感想は?
松本:すごい展開の早さだなと。1本の短編映画のなかで、映画の歴史を、1人の人生を使って描くのもとても面白いと思いましたし、今回、日本で初めての技術(ソニーPCLによるバーチャルプロダクション)も使っているということで、行ってみないと分からないし、できてみないと分からない、すごくワクワクする脚本だと思いました。
お気に入りはカンフー
――完成した映像をご覧になった感想は?
松本:面白かったです。違和感がひとつもないと言ったらウソにはなるんですけど、でもそのちょっとした違和感も利用した作りになっていますし、バーチャルによる背景が変に気になることなく、ちゃんと演じている人の表情などに目がいったので、成功なんじゃないかと思います。物語としても、未来に向かってみんなが不安を抱えているときに、ものづくりによって、これからをポジティブへと変えられるようなラストだったのかなと思いました。
――いろんなパートが登場しましたが、特にお気に入りで、長編でもやりたいと思った箇所は?
松本:カンフーとか(笑)。初めてだったので、いろいろ教わりながらだったんですけど、初めてやることって大変だけど楽しいなと。もしこれからまたチャンスがあれば挑戦したいです。