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岸田文雄首相に早くも「期待はずれ」の声。10月末の衆院選が“正念場”か

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 10月4日に衆参両議院の首班指名を受け、正式に岸田文雄首相が誕生しました総裁選中から岸田首相は、「生まれ変わった自民党」をアピール。新総裁に就任してからも、岸田首相は「日本は民主主義の危機にある」と繰り返し口にしています。

岸田文雄

10月4日の官邸記者会見より(画像は筆者撮影、以下同じ)

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 本記事では、首相官邸取材歴が10年超で、岸田文雄首相の新任会見を現場で取材したフリーランスカメラマン小川裕夫@ogawahiro)が「岸田内閣」について解説します。

早くも「期待はずれ」の声が上がっているが…

 新しいリーダーが誕生するたびに、私たち有権者は新しい内閣に期待を寄せ、支持率は大きく跳ね上がります。岸田内閣にも期待が寄せられることが予測されますが、党役員人事を見ると新鮮さや独自色が感じられず、早くも「期待はずれになるのでは?」という予測もSNSでは飛び交っています。

 事実、毎日新聞と社会調査研究センターが10月4、5日に実施した全国世論調査では、内閣支持率は49%と5割に届かず、昨年9月の菅義偉内閣発足時の64%を大きく下回る結果となりました。

安倍・菅内閣とは異なるスタンス

岸田文雄

 2012年に民主党から政権を奪還した自民党は、連立を組む公明党とともに選挙で勝利を重ねてきました。安倍一強ともいわれる時代が長く続き、後を受けた菅内閣でも安倍内閣の路線を踏襲しました。

 そうした流れの中で岸田内閣が発足したわけですが、総裁選のときから岸田首相が強調してきたのが「聞く力」です。圧倒的な人気を誇った安倍内閣、発足時に高支持率だった菅内閣は民意を得たとばかりに首相中心の政治を推し進めました。

 強引とも受け取れる政治手法は、時に頼もしくも映りますが、政権が長期にわたると弊害も生まれます。そして、その弊害は無視できるものではありません。

 一国の宰相が国民の声を無視し続ければ、国民の心が離れていくのは当然です。岸田内閣が打ち出したのは、安倍・菅内閣とは異なる、国民に寄り添う姿勢だったといえるでしょう

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