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都内の一戸建てが200万円〜!ボロい再建築不可物件をピカピカにする活用術

コラム

再建築不可物件の多くは築40~50年以上

再建築不可物件投資

『「再建築不可物件」完全読本』(ライチブックス)

「再建築不可物件」完全読本』(ライチブックス)を上梓したインクコーポレーション代表の入江尚之氏はこう語る。

「再建築不可のボロ家や空き家をリフォームし、新築同様にして売却したり賃貸物件として運用する投資法が人気です。都内東側エリアでは駅チカ物件でも200万~500万円で売られている物件も少なくありません。空き家の利活用が近年クローズアップされるなかで、コロナ禍のテレワーク普及やおうち時間の増加による戸建て需要拡大が重なり、今までにない盛り上がりを見せています」

 入江氏が代表を務めるインクコーポレーションは2000年頃から再建築不可物件に目をつけ、リフォームや売買、賃貸事業を行っており、物件保有数は日本一を誇る。最近では、居住者の高齢化に伴う処分や相続もあって市場での流通も増えてきているという。

 売りに出される再建築不可物件の多くは築40~50年以上。なかには戦前からある木造家屋も。これらをどうリフォームするのか?

コストを抑えれば数百万円からスタートも

再建築不可物件投資

before→after/築50年以上の暗くてボロボロだった木造家屋が、フルリフォームすることで新築のように生まれ変わった(葛飾区)

「再建築不可物件は法律上、改築・増築はできません。ただし、修繕や大規模な模様替えは条件付きで適法。延べ面積200平米以下の木造2階建て住宅の場合、国の安全基準を満たしていれば建築確認検査を省略でき、主要構造部(柱や梁、屋根など)を取り替えてもいいのです。柱や屋根の一部を残し、残りをフルリフォームするやり方が主流ですね」(入江氏)

 長期間空き家だった住宅や、今にも崩れそうなボロ家の場合、新築同様にリフォームすれば1000万~1500万円かかることも少なくない。物件自体は二束三文だが、合わせると2000万円近くなることもある。

再建築不可物件への投資のデメリットのひとつが低金利の住宅ローンが使えないこと。土地に価値がないので銀行は融資してくれないのです。一部のノンバンクで借りることは可能ですが、金利は高く、共同担保を求められることが多い。ですので、基本的にキャッシュを持っていることが前提ですが、物件によっては一部をDIYしてコストを抑え、数百万円からスタートできます」(入江氏)

「再建築不可物件」完全読本

「再建築不可物件」完全読本

崩壊寸前のボロ家がまるで新築戸建てにように甦る――ビフォーアフター事例を豊富な写真とともに紹介

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