激安のガラスコップはほぼ凶器?22歳男性を後悔させた安物買いのワナ
ムカつきと悔しい気持ちでいっぱいに
「今回の件を小6の妹に話したところ、『値段が安いってことは、商品を作るのにそれだけのお金しか掛けられないってことだよ』『よく考えて買ったほうがいいよ』と蔑んだ口調で言われました。売る人が努力してると思っていましたが、安いものはそれなりだと言われたようでショックでした。」
ムカつきと悔しい気持ちでいっぱいになり、「どうして100均でガラスコップを買っただけなのに、こんなに嫌な思いをしなければいけないんだ」と、何とも言えない気持ちになったそうです。
「それだけじゃなく、あれほど大好きだったしろくまを、見るのも嫌になりました。今まで愛情を注いでいたしろくまが、なんだか僕を嘲笑っているように見えはじめたんです。しろくまグッズは部屋にたくさんありましたから、囲まれてバカにされている感じで気が狂いそうでした」
そして山本さんは、しろくまグッズをすべて処分することに。いままでに集めたしろくまグッズは数万円分だったため、100円の商品を買って百倍以上の金額をドブに捨てたようなものだと嘆きます。
しろくまとの決別。そして…
「この一件があるまでは、100均は神ぐらいに思っていましたけど、看板も見るのも嫌でガラスコップの返品も結局は親任せにしてしまいました。いまでは、普通のスーパーや雑貨屋に行っても、割引やセールのときにもサッと買わず、商品を手に取ってじっくり見てから買うようになりましたね」
そんな山本さん、驚くことに以前より出費が減ったのだとか。
「これまでは値段にばかりとらわれて、“モノの質や価値、本当に自分に必要かどうか”をきちんと見極めていなかったように思うんです。あの恐怖の一件は、安いものや好きなものには目がなく、パッと買ってしまう僕への戒めだったのかもしれません」
「プチプラ」商品を日常生活に取り入れている人も多いと思いますが、安さだけに目を奪われると、粗悪な商品や不必要なものを購入してしまう可能性が高くなります。商品の質や必要性をよく見極めて購入することで、山本さんのようにムダな出費が減り、自分にピッタリのアイテムも見つけやすくなりそうですね。
<TEXT/山内良子 イラスト/パウロタスク(@paultaskart)>
-[若者の「安物買いの銭失い」体験談]-