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テレビ制作会社の暗部。パワハラ上司が「揺るがぬ証拠」で号泣謝罪

コラム

やりたい放題の上司に起死回生の逆襲

 そんな久しぶりの連休中にも会社から電話やメールがひっきりなしに届いたとか。

「余裕のあるスケジュールを組んでいたはずなのに、納品先のテレビ局から色々と追加発注などがきたようで、結局連休もなしで休日出勤することに。しかも、その呼出をしてきている上司のプロデューサーも連休がなくなったことに腹を立てているのか、我々に八つ当たりをしてくる始末でした。

 些細なダメ出しを連発し、説教をしてきて休日出勤も気づいたら深夜に……。それも、言いがかりのようなものばかりで、心身ともに我慢の限界に来ていたので同期と一緒にその様子をこっそりと録画していたんです。実は、この同期と一緒にYouTubeなどの動画配信に力を入れている制作会社に転職をする話が裏で進んでいたんです。なので、会社をやめる際に有利になるように証拠を残しておこうという話になっていたんです」

パワハラ上司は降格処分に

上司 告発

 結果として、しっかりとパワハラの現場を録画することに成功した佐藤さん。実際に7月いっぱいで会社を辞めて新たな職場へ行くことが決まったそうです。そこで、この証拠を元に、理不尽なパワハラをしていた上司に復讐をしてやりました

「3万円ほどの費用を払って退職代行サービスを使ったんです。弁護士さんが対応してくれて、今までのパワハラをすべて訴えることにしたんです。突然の出来事に驚いたのか、プロデューサーは電話で自分と同期に泣きながら謝罪をしてきました。でも、もちろん許すはずもなく粛々と弁護士さんに処理をおまかせしました。結果、このプロデューサーは降格させられ、現場のイチADからやり直しとなったようです。やり方は少々乱暴だったかもしれないですが、最高のストレス解消になりました」

 なかなか真似のできない大逆転劇ですが、佐藤さんのようにブラック企業に努めて悩んでいる人は多いはず。何かあった時のため、まずは第1歩としてとにかく証拠を残しておくのが良いのかもしれません。

<TEXT/高橋マナブ イラスト/カツオ(@TAMATAMA_GOLDEN)>

-[ストレス発散な話]-

1979年生まれ。雑誌編集者→IT企業でニュースサイトの立ち上げ→民放テレビ局で番組制作と様々なエンタメ業界を渡り歩く。その後、フリーとなりエンタメ関連の記事執筆、映像編集など行っている

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