全国ワースト4位の混雑路線に住んだ男の悲哀「毎日我慢できる自信はない」
混雑率は全国ワースト4位
しかし、新しい交通システムのため、一般的な鉄道よりも車両が小さいうえに編成も短め。おまけに沿線人口が増加の一途を辿り、国土交通省の『都市鉄道の混雑率調査』によると、日暮里・舎人ライナーの西日暮里駅~赤土小学校前駅の混雑率はなんと189%(2019年度)で全国ワースト4位。コロナ前のお盆休み・年末年始の帰省ラッシュのピーク時並みの新幹線の混雑率です。
「初出勤の日まで何度か乗っていたんですけど、いずれも日中の利用でそのときは車内も空いていたんです。だから、あまりのギャップにがく然としちゃって。会社の始業時間の関係でどうしても一番混んでる時間帯の乗車になっちゃうし、車内では本当に身動きすら取れない状態。通勤ラッシュなんて経験してこなかった田舎者だったからかもしれませんが、毎日我慢できる自信はありませんでした」
通勤のストレスから解放されたが…
それでもなんとか1年間は耐えましたが、せめて混雑具合がもう少し穏やかな沿線にしようと、契約更新の時期を待たずに転居してしまったといいます。
「次に引っ越したのは、埼玉県内の東武東上線沿線。会社までの距離は多少遠くなりましたが、通勤時間はそれほど変わりませんでしたし、朝のラッシュも舎人ライナーに比べればまだマシ。こっちも混んでいますが車内でスマホを見るくらいの余裕はまだありました。
まあ、今は仕事がテレワークで会社もたまにしか行かないし、通勤にかかるストレスはほとんどないです。在宅だと怠けてしまい、仕事に集中できない問題もありますが、家賃はほぼ同じ広さで5万6000円と安くなったし、そのぶん貯金に回せて助かっています(笑)」
引っ越し先を探す際は、最寄りの路線の混雑状況もきちんとチェックしておいたほうがよさそうですね。
<TEXT/トシタカマサ イラスト/パウロタスク(@paultaskart)>