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夜中に「キェェッ!」。いきなり部屋に飛び込んできた隣人に仰天

コラム

 身近に高齢者がいる人にとっては決して他人事ではない認知症。厚生労働省は2025年には発症者数が700万人に達するとの推計値を発表しており、2020年には漫画家でタレントの蛭子能収さんが初期の認知症だと診断されたことも話題になりました。

老人 杖

画像はイメージです(以下同じ)

 この病気は周囲のサポートが不可欠で、症状が進むと一人暮らしが困難になると言われています。しかし、実際には一人暮らしの認知症の高齢者はかなり多く、大きな問題に。なかには“モンスター隣人”だと思いきや認知症患者だったなんてケースもあるようです。

寝に帰るだけなので安いアパートに

「以前、住んでいたアパートの隣人だった年配の男性も恐らく認知症だったんだと思います。ただ、それに気づいていなかった当時の自分にとっては、ただただ迷惑な人。今のように同情できるほどの余裕もありませんでした」

 そう語るのは、ウェブ情報サービス会社に勤める尾崎政利さん(仮名・29歳)。住んでいたのは都心から30分ほどの単身者向けのマンションやアパートが数多くあるエリア。その一画にある築年数30年以上の2階建てアパートの1階に住んでいたそうです。

「このころは現在と違ってリモートワークではないし、仕事も忙しくて夜寝るためだけに帰っているような状態でした。だから、安いアパートでいいやと思い、そのぶん貯金に回すようにしていました。

 ただ家賃が地域の相場以下で住んでいる人は、私と同世代やそれ以下の若い方はいないようで中高年ばかり。なかにはガラの悪そうな方もいて、あくまで勝手なイメージですが、ワケありの住民が多そうな感じがしていました

挨拶しても無視されて…

インターホン

 入居したのは角部屋だったため、挨拶にいったのは隣の部屋だけ。訪ねたときはインターホンを鳴らしても出てこなかったそうですが、部屋に戻ると壁の向こうからは物音が聞こえて明らかな人の気配がしたとか。この時点では誰が住んでいるのかは知りませんでしたが、居留守を使われたと思ったそうです。

「その数日後、会社に行こうと家を出ると隣の部屋もちょうど同じタイミングでドアが開き、出てきたのは80歳くらいのおじいちゃん。だから、『はじめまして、隣に引っ越してきた尾崎です』と声をかけたんです。ところが、私のほうをチラ見しただけで一言も発せず、再び部屋に戻ってしまいました

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