平均年収2300万円!M&Aキャピタルパートナーズ、高年収の謎に迫る
“モノいらず”のビジネスモデルの実態は?
モノを扱わないその事業が、他の会社と比較して何がどう違うのかを、財務諸表をもとに読み解きます。比較対象は販売代理店の光通信と、住宅販売のオープンハウスです。2社ともに国内有数の営業会社です。業種は全く違いますが、M&Aキャピタルパートナーズの「軽さ」を理解しやすいように、あえてこの2社を選びました。直近通期の業績です。
注目したいのは42.5%という営業利益率の驚異的な高さ。オープンハウスは販売用不動産などを仕入れて売っているため、原価率が高いビジネス構造になっています。光通信の原価率が低いのは、企業向けの光回線やウォーターサーバーなど、ストック型ビジネスを強化しているためです。
次に健全な経営ができているかを見てみます。
M&Aキャピタルパートナーズは無借金経営で自己資本比率が85.0%と極めて高くなっています。先行投資となる設備投資や仕入れを借入金で賄う必要がないため、健全な経営が継続できます。
手元流動性比率とは、短期の支払い能力をみる指標で、現金などの流動性の高い資産を月商で除したものです。出ていくお金が少ないM&Aキャピタルパートナーズは、豊富な現金を持っている会社といえます。
まだまだ年収を上げる余地も
従業員1人あたりでの稼ぎはどのくらい違うのでしょうか。
1人あたりの売上高に占める原価、費用に注目してください。光通信が76.2%、オープンハウスが85.7%です。1人あたりの売上に対し、人件費以外の費用がこれだけかかっているということです。
オープンハウスは1人あたり2億円を稼ぎますが、90%近くは仕入れた物件の費用などとして溶けてしまいます。オープンハウスの年収は700万円。1人あたりの売上高が高い割に年収が低い理由はここです。
一方、M&Aキャピタルパートナーズは原価と費用が18.9%と身軽な状態。売上の40%近くを自分の懐に入れたとしても、稼いだお金の40%以上を会社に還元していることになるのです。まだまだ年収を上げる余地があるとすら見える驚異的な数字です。