コロナ禍で声が出づらくなる?自宅でできる「通る声を作る」ストレッチ3種類
外出自粛や職場のリモート化に伴い、声を出しづらくなったという意見をたまに耳にします。いまだ収束のみえないコロナ禍では、ますますそんな悩みを持つ人たちが増えそうです。
オンラインでの会議や打ち合わせ、対面でもマスク越しに会話などが求められるビジネスパーソンは、どうやって対処していけばよいのか。ボイストレーナー・秋竹朋子さんに原因と対処法を聞きました。
コロナ禍の会話のコツは“1.5倍”大きく
ビジネスパーソン向けのボイストレーニングを手がける秋竹さんも、昨今は「声が出しづらい」相談を受ける機会が多いといいます。
「コロナ禍ではオンライン環境でのレッスンをメインにしていますが、受講者からも『声が出づらくなった』という声は聞きます。大きな原因として考えられるのは、やはり、人と会う機会が減ったことです。自粛期間やリモート環境の影響で、他人との会話が減ると呼吸が浅くなり、お腹に力を入れる腹式呼吸での発声もしづらくなります。また、対面する場合でも、マスクをしているので表情筋を使う機会も減り、滑舌が悪くなっているのも理由のひとつでしょう」
今後も仕事のリモート化が加速するであろうなか、私たちが注意しておくべきポイントはどこにあるのでしょうか? 秋竹さんはこう教えてくれました。
「声を出しづらくなると、自分の思いを相手にはっきり伝えられません。そのため、会話する際は、どの場面でもリアクション含めて“ふだんの1.5倍で伝える努力する”よう意識してみてください。発声については、単語の頭の音を1.5倍の強さにするイメージで伝えてみる。マスクやアクリル板を挟んで何かを伝える場面でも、なるべく大きく声を出せるように心がけましょう」
コロナ禍で声が出づらくなったと感じる人たちのために、秋竹さんに自宅で行えるトレーニング方法を3つ紹介してもらいました。
1. 声をだしやすくする1分間ストレッチ
パソコンに座る時間が増えたりすると、上半身の筋肉が硬くなります。人間の体は楽器のようなもので、首や肩、胸などの筋肉が硬くなると呼吸が浅くなり、声も出しづらくなります。それを防ぐために使えるのが、プライベートの時間や仕事の合間に行えるストレッチです。
1)頭の重みを意識しながらゆっくりと首を回す。左右両方とも行う。
2)右手と左手を後ろに組み、息を吐きながら首をゆっくり回す。
3)両腕を思いっきり後ろへ引っ張り、胸を広げながら息を吐き出す。