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女優・寺田有希が堀江貴文にも実践した「今すぐ使えるコミュニケーション術」

暮らし

相手の名前を呼ぶだけで距離感が縮まる

寺田有希

――たしかに……。誰かが趣味の話をしていたりしても、自分のことで精一杯で覚えられないですよね。

寺田:私の場合、名前さえも覚えられないことがありました。「それって自己紹介の場の意味がないじゃん」って気づいてからは、自己紹介は工夫せず自分の名前だけを言うようになって。そうすると他の人の名前や自己紹介の内容を覚えられるようになるんです。それから、その後のやりとりでも名前を入れながら話しかけてみたりすると、距離感が一気に縮まって。

 自己紹介では、自分のターンでがんばるのではなく他人のターンに集中し、「のちのコミュニケーション」に使える情報をなるべく多く収集する。そのことの大切さを身をもって体験しました。ちなみに私の自己紹介は毎回こんな内容で固定しています。

「はじめまして、寺田有希です。私、ちょっと人見知りなので、こんな感じなんですけど、普段はもっと話すので徐々に慣れていきます。がんばります、よろしくお願いします」

自分のコンプレックスこそが武器になる

寺田有希

『対峙力』では数々の著名人と「対峙」する中で身につけたコミュニケーション術を解説

――著書の中には、「嫌いな人や嫌な話題ほど深掘りする」とか、「自分のコンプレックスと向き合って武器にする」など、なかなか困難を強いる“対峙”についても書かれていますね。

寺田:嫌なことに向き合うのってめちゃくちゃ辛いし、できれば避けたいですよね。ただ自分の場合は、そこに向き合わざるを得ないほどどん底に落ちた経験があって。22歳で大手芸能事務所をクビになったとき(前回の記事参照)、「自分はダメな人間なんだ」「ダメなところに向き合わないと成長できないんだ」ってすごく思ったんですよね。

 そのころは実力やスキルは何もないのに、プライドの壁だけがどんどんできていくような状況で。もしかしたら芸能に向いてないかもしれないけど「悔しいまだいける」という思いはあった。そこで「何か武器を身につけないと」と思っていたときに、ダメな自分と向き合うしかありませんでした。その結果、「身長が低い」といった変えられないコンプレックスを自分の武器として使うようになったんです。

対峙力

対峙力

根は人見知りで小心者ながら、ホリエモンチャンネル等でMCを務める著者が、数々の著名人と「対峙」する中で身につけたコミュニケーション術を解説

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