将来のキャリア「転職か、残留か」で迷ったら考えること
「エンプロイアビリティ」を高めているか
良くも悪くもコロナ禍がこれまで常識だったビジネスパーソンの働き方を変えようとしています。これまでは導入に消極的だった企業が「在宅ワーク」を積極的に取り入れ、働く姿を評価するのではなく、アウトプットを評価しようという姿勢に変わりつつあります。
会社業績の変動(悪化)に合わせて雇用の調整(リストラ)をしようという動きも各企業で活発です。AI化が加速し、100種類以上の職種がAIに置き換わるとも予測されています。
そういう雇用環境の中で最も大切なのは、エンプロイアビリティ(employability)を高めることです。従業員として「雇用され続ける能力」と訳されていますが、社内に残留するにしても、転職して社外に活路を見出すにしても、この能力なくしてアフターコロナ、ウイズコロナで生き残っていくのは難しいでしょう。
転職を考えるのは、ヘッドハンターからの誘いを除いて、現在の仕事に何らかの行き詰まりを感じているからです。
良い転職、悪い転職をわける基準
前向きな行き詰まりは「今の仕事をこのまま続けていったとしても自身の成長はない。ステップアップのために他社・他業界・他職種で出直そう」ですし、後ろ向きなのは「この仕事は自分に向いていない。他に適性があるはずだ」というものでしょう。
いずれにしても現状を打破しようと転職を選択肢に加えるのは自然の流れですが、「今、従事している仕事に懸命に取り組んでいるか」と自問した時に“YES”と答えられるかどうかが、転職で成功するか、しないかの分岐点と言えます。
仕事人生は良いことばかり続きませんが、悪いことも続きません。今、自分が置かれた状況を肯定的に捉えるマインドがあれば、どんな会社に行っても活躍する確率は高まります。逆にこのマインドが薄ければ、かなりの確率で転職は失敗するか、転職を繰り返してキャリアダウンのスパイラルに陥ります。